宇宙飛行士ジョン・ヤング

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    Astronaut John Young

     

    NASAの元宇宙飛行士ジョン・ヤングさんが1月5日に亡くなりました。ヤングさんはNASAの伝説的な宇宙飛行士の1人です。

     

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    ヤングさんは海軍の出身で、1962年にNASAの第2期の宇宙飛行士に選抜されました。1965年にジェミニ3号に搭乗、1966年にはジェミニ10号に搭乗しました。1969年にはアポロ10号の司令船パイロットとして月を周回、1972年にはアポロ16号のコマンダーとして月面に降り立ちました。

     

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    アポロ計画は1972年に終了し、ジェミニ、アポロ時代の宇宙飛行士がNASAを離れる中、ヤングさんはNASAにとどまり、1981年4月のスペースシャトルの初飛行STS-1のコマンダーをつとめました。スペースシャトルの最初の4回の飛行は試験飛行と位置付けられており、クルーはコマンダーとパイロットの2名。着陸時に異常事態が発生した場合に緊急脱出できるよう、座席は射出席となっていました。スペースシャトルはそれまでのカプセル型宇宙船とはことなる有翼の再使用型宇宙船であり、その最初の宇宙飛行には未知の要素も多く、今では想像できないほど危険と隣り合わせの飛行でした。実際、打ち上げの際にスペースシャトル下面の断熱タイルがいくつかはがれるというアクシデントが起こりました。しかし、この飛行が成功することにより、宇宙開発は新しい時代を迎えたのです。

     

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    私は1981年7月、ヒューストンのジョンソン宇宙センターにヤングさんを訪ね、スペースシャトルの飛行についていろいろ話をうかがいました。ベテランの宇宙飛行士らしく、ヤングさんの説明は具体的かつ非常に分かりやすいものだったことを記憶しています。特に印象的だったのは大気圏再突入時の様子でした。スペースシャトルは高温のプラズマに包まれ、コックピット前方の窓いっぱいに明るい輝きが広がりましたが、それは素晴らしい光景であったと、ヤングさんは語っていました。また、その輝きの色はアポロ宇宙船の大気圏再突入時の白い輝きに比べて赤みを帯びており、スペースシャトルの大気圏再突入が、アポロ宇宙船ほど高温ではないことを実感したとも語っていました。

     

    ヤングさんはアポロ時代の経験をスペースシャトル時代の宇宙飛行士に伝える重要な役割を果たすとともに、1983年にはSTS-9の船長として再びスペースシャトルに搭乗しました。このときのミッションは、スペースラブによる宇宙実験でした。

     

    ヤングさんは1987年まで現役の宇宙飛行士にとどまり、2004年にNASAをリタイアしました。

     

    下の写真は2011年7月にスペースシャトル最後の飛行STS-135が行われた後に撮影された写真で、スペースシャトル最初の飛行STS-1と最後の飛行STS-135のクルー全員が写っています。

     

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    中央がジョン・ヤングさんです。その左はSTS-1のパイロットのロバート・クリッペン、その左がSTS-135のダグ・ハーリー。ヤングさんの右がSTS-135のコマンダーのクリス・ファーガソン、その右はSTS-135のサンディー・マグナス、そしてレックス・ウォルハイムです。


    NASAの商業クルー輸送計画

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      NASA’s Commercial Crew Program

       

      2018年はNASAの商業クルー輸送計画(CCPCommercial Crew Program)にとって、大きな飛躍の年になりそうです。CCPとは国際宇宙ステーション(ISS)へのクルー輸送にアメリカの民間の有人宇宙船を使う計画です。

       

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      2011年にスペースシャトルは退役しましたが、NASAはそれ以前から将来のISSへのクルー輸送に民間の宇宙船を使う計画を進めていました。この計画にもとづき、ボーイング社はCST-100 (スターライナー)を、スペースX社はドラゴン宇宙船の有人型(クルー・ドラゴン)の開発を進めてきました。また、ロバート・ベンケン、サニータ・ウィリアムズ、エリック・ボー、ダグ・ハーリーの4名の宇宙飛行士がCCPミッションにアサインされ、現在訓練を続けています。

       

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      CCPのロゴはNASAの宇宙飛行のシンボルとしてアポロ計画の頃から使われてきたデザインをベースにしています。3本の光線が通り抜けるリングは地球周回軌道を意味しています。

       

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      ボーイング社のCT-100 スターライナーはULAのアトラスV型ロケットを使ってケネディ宇宙センターの41発射台から打ち上げられます。

       

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      スペースX社のドラゴン有人型(クルー・ドラゴン)はケネディ宇宙センターの39A発射台からファルコン9ロケットで打ち上げられます。

       

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      両社ともまずISSへの無人試験飛行を行った後、ISSへの有人試験飛行を行う予定です。両社の宇宙船とも定員は6名ですが、有人試験飛行は2名で行われる予定です。これらの成功後、NASA2019年から2014年まで間、各6回のクルー輸送ミッションを発注する予定です。それぞれ1年に1回の飛行という計算になります。

       

      2018年は初の有人試験飛行に向けた重要な年になります。スペースX社では2018年の第2四半期にISSへの無人試験飛行を、第3四半期の有人試験飛行を行うことを目指しています。ボーイング社のスターライナーはそれよりも少しスケジュールが遅れそうです。



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