ISS第53/54次長期滞在クルー、地球に帰還

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    ISS Expedition 53/54 Crew Returns to Earth

     

    国際宇宙ステーション(ISS)の第53/54次長期滞在クルーが168日間の宇宙滞在を終えて、228日に地球に帰還しました。ソユーズMS-06で帰還したのはロシアのアレクサンダー・ミシュルキン宇宙飛行士、NASAのマーク・ヴァンデハイ宇宙飛行士およびジョセフ・アカバ宇宙飛行士です。降下中のソユーズ宇宙船の素晴らしい写真が撮影されています。

     

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    太陽が逆光となり、劇的な写真になりました。

     

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    雲を背景にしたメインパラシュートと宇宙船の美しい写真です。

     

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    降下するソユーズ宇宙船のアップです。

     

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    ソユーズMS-06はカザフスタンのジェズカズガン市近くの雪原に着陸しました。

     

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    ソユーズは真っ直ぐに立った状態で着地しました。そのため、回収チームが頂部にやぐらを組み、宇宙船内部をのぞきこんでいます。

     

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    これはソユーズ宇宙船内部から撮影した写真です。手前に写っているのがクルーです。

     

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    左からアカバ宇宙飛行士、ミシュルキン宇宙飛行士、ヴァンデハイ宇宙飛行士です。

     

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    背後にソユーズ宇宙船が写っています。


    トランプ政権の宇宙政策:オバマ時代の「失われた8年」を取り戻す

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      Trump’s Space PolicyRecover the “Lost Eight Years” of the Obama Era

       

      220日、ペンス副大統領はNASAのケネディ宇宙センターを訪問しました。220日は1962年にジョン・グレンがアメリカ初の地球周回飛行を行った日です。翌21日には同センターの宇宙ステーション整備棟で、第2回の国家宇宙会議が開かれました。国家宇宙会議の議長はペンス副大統領が務めています。

       

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      国家宇宙会議は民生、商業、安全保障などの代表が集まり、宇宙政策を大統領に提言する機関です。今回の国家宇宙会議のテーマは「月、火星、そしてその先の世界:次のフロンティアに到達する」で、主に民間企業の宇宙空間での活動を促進するための規制緩和について議論されました。

       

      ペンス副大統領は「201712月にトランプ大統領は、月と火星に向かうことを国家政策とする大統領令にサインした。NASAの研究開発は民間企業および国際パートナーとともに人類の活動領域を太陽系に広げる方向へ舵をとる。長期間の探査と利用のために月に戻り、火星や他の目的地に向かう」と語りました。先日発表された2019会計年度のNASA予算要求は、まさにそうした政策を実現する第一歩となっています。

       

      こうしたトランプ政権の宇宙政策は、オバマ大統領時代の「失われた8年」を取り戻し、再びアメリカが宇宙での強力なリーダーシップを築くことを目的としています。

       

      2003年のスペースシャトル、コロンビアの事故後、ブッシュ大統領は再び月を目指すコンステレーション計画をスタートさせました。その先には火星という目的地があり、アメリカは地球周回軌道を超えた宇宙空間でも確固たるリーダーシップを維持することが目標とされたのです。ところが、20091月に就任したオバマ大統領はすぐにNASAの探査関連の予算を削減しました。さらにオーガスティン委員会を立ち上げて、「火星に行くための途中の場所は月ではなく小惑星やラグランジュ点でもよい」という報告をまとめさせ、翌年にはコンステレーション計画をキャンセルしました。こうしてNASAは宇宙探査の目標を奪われました。

       

      オバマ大統領は宇宙が人類の未来にとって重要なフロンティアであることだけでなく、国際社会におけるアメリカのリーダーシップや国家安全保障の面でも重要な存在であることに無自覚な大統領であったといえます。

       

      オバマ大統領の就任期間中に中国の宇宙開発は目覚ましい発展を遂げました。軌道実験ステーション天宮1号、2号を打ち上げ、中国人宇宙飛行士が搭乗した神舟宇宙船がドッキングしました。独自の宇宙ステーションの建設や有人月着陸計画を明らかにし、2030年代にはアメリカと並ぶ宇宙強国になると宣言しました。また、多くの軍事衛星を打ち上げ、人民解放軍がGPSに頼らずに位置情報を入手できる衛星測位システム、ベイドゥを開発し、4回の衛星破壊実験を行いました。

       

      このためオバマ政権の末期には、このままではアメリカは宇宙空間でのリーダーシップを失ってしまうという危機感が強まりました。大統領選挙を控えた20169月には、議会で「われわれは中国との宇宙競争に負けつつあるのか?」という公聴会が行われたほどです。

       

      トランプ陣営は選挙中から”Make America Great Again” の一環として宇宙開発に力を入れることを明言していました。2017630日に、トランプ大統領はアメリカの宇宙政策立案のために国家宇宙会議を再開する大統領令にサインしました。国家宇宙会議は1989年に設立されましたが、1994年以降、活動していませんでした。

       

      再開された国家宇宙会議の第1回会合は201710月に開催されました。会議はワシントンのスミソニアン航空宇宙博物館別館ウドヴァー・ヘイジー・センターの、スペースシャトル、ディスカバリーの展示の前で行われました。この会議で、以下の点が確認されました。

       

      アメリカは再び宇宙分野でリーダーシップをとる。

      宇宙政策を見直す。アメリカの繁栄、安全、アイデンティティは宇宙におけるリーダーシップにかかっている。

      政府と企業のパートナーシップをより強固にする。

      地球低軌道において商業活動、有人活動を継続的に行うための基盤を構築する。

      アメリカ人宇宙飛行士を再び月に送り、火星以遠に行くための基盤をつくる。

      アメリカの安全保障のため宇宙技術開発を促進させる。宇宙は国家安全保障にとって重要な分野であり、アメリカは宇宙においてリーダーでなければならない。

      45 日以内に大統領への提言を行う。

       

      再び月を目指すという201712月11日の大統領令はこうして実現したものであり、トランプ政権の新しい宇宙政策によって人類の活動領域を平和的に拡大するための明確な長期目標が示されました。しかし一方で、この政策には、宇宙で圧倒的優位に立つアメリカを猛然と追い上げている中国を念頭に置いた宇宙戦略の再構築という面もあります。


      ハンガーS:NASA 有人宇宙飛行の揺籃

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        Hangar SCradle of NASA’s Human Spaceflight

         

        ここここに書いたように、1962220日、ジョン・グレンはマーキュリー6号に搭乗し、アメリカ初の軌道周回飛行を成功させました。223日、ジョン・F・ケネディ大統領は当時ケープ・カナヴェラル空軍基地にあったNASA の施設を訪れ、グレンにNASA殊勲賞を授与しました。これはその時の写真です。ケネディの右がグレン、その隣が妻のアニー、そして娘のリンと息子のデイビッドです。デイビッドの右はNASA長官のジェームズ・ウェッブ、ケネディの左にリンドン・ジョンソン副大統領がいます。

         

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        背景の ”MANNED SPACECRAFT CENTER” の文字が誇らしげです。「ニュー・フロンティア」を掲げて登場した若い大統領、アメリカの未来を支える家族、宇宙を目指すために誕生したNASA。皆が若く、未来への希望に燃えていました。1950年代後半から1960年代はじめの、アメリカが最も輝いていた時代を象徴する写真の1枚といえるでしょう。

         

        この写真に写っている建物は、ケープ・カナヴェラル空軍基地のインダストリアル・エリアにあるハンガーS です。

         

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        ハンガーS はアメリカ空軍が1957年に建設しました。資材の保管等が目的でしたが、すぐにアメリカ海軍研究所(NRL)が人工衛星を打ち上げるヴァンガード計画のために使用することになりました。下の写真は、その頃のインダストリアル・エリアの入口です。

         

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        1958年に発足したNASA は、人間を宇宙に送るマーキュリー計画をスタートさせました。この計画に使用する施設として、ハンガーS 1959年に空軍からNASA に移管されたのです。

         

        19619月、テキサス州ヒューストンに有人宇宙計画のためのセンターが建設されることになりました。1024日、Manned Spacecraft Center(現在のジョンソン宇宙センター)が発足。これにともない、ハンガーS もこのセンターに属することになりました。ハンガーS の壁に ”MANNED SPACECRAFT CENTER” が表示されていたのは、そのような事情によります。

         

        ヒューストンの施設が完成する1963年までの間、ハンガーS NASA の有人宇宙計画の拠点となりました。ハンガーS には宇宙船のシミュレーター、宇宙船の気密をチェックするための真空チャンバー、マクダネル社の工場から運ばれてきたマーキュリー宇宙船の最終点検場、宇宙飛行士の居住区、医務室などが置かれていました。

         

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        マーキュリー計画の宇宙飛行士たちは日々の訓練をここで行い、打ち上げの日にはここでメディカルチェックを受け、宇宙服を着て発射台に向かったのです。帰還して回収されたマーキュリー宇宙船もハンガーS に持ち帰られ、点検を受けました。

         

        レッドストーン・ロケットによるマーキュリー3号と4号の打ち上げは第5発射台、アトラス・ロケットによるマーキュリー6号、7号、8号、9号の打ち上げは第14発射台で行われました。軌道上の宇宙飛行士と交信するミッション・コントロールはMCC(マーキュリー・コントロール・センター)で行われました。MCC はハンガーS とは別の場所に設置されていました。

         

        ハンガーS 1965年からは人工衛星ミッションに使用され、スペースシャトル計画の後期には、固体ロケットブースターの整備場所として使用されました。下の写真は1966年頃のインダストリアル・エリアで、矢印の建物がハンガーS です。

         

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        2011年のスペースシャトル計画の終了にともない、ハンガーS はその役目を終え、NASAはこの建物を撤去リストに入れました。ところが、ハンガーS はマーキュリー計画の歴史的遺産であるとして、この建物を保存する動きがはじまりました。さらに2015年にはスペースX社が6か月ハンガーS を借りたこともあり、ハンガーS はまだ解体にいたっていません。

         

        ハンガーS は、現在内部は空っぽで、建物の外側だけが残っているのみです。そのためNASA は、保存の対象にならないと考えているようです。しかしながら、ハンガーS 以外に、マーキュリー計画当時の面影を残す施設は残っていません。第5発射台があった場所は現在、空軍宇宙&ミサイル博物館になっています。第14発射台は整備塔などがすべて撤去された廃墟状態で、発射台に向かう道の入り口に、マーキュリー計画の記念碑が建てられているのみです。MCC の建物は2010年に解体され、コントロールルームの装置は、ケネディ宇宙センターのビジターコンプレックスに展示されています。

         

        下の写真はGoogle Earth で見た現在のハンガーS です。建物はかなり傷んでいるようですが、あの日、ケネディやグレンや多くの人が集まっていた場所はそのまま残っています。

         

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        ハンガーS NASA の有人宇宙計画の揺籃となった場所です。何とか保存されるといいのですが。



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