マーズ2020、打ち上げに成功

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    Mars 2020 Perseverance Rover Launched Successfully from Cape Canaveral

     

    NASAの火星ローバー、マーズ2020(パーセヴィアランス)が、ケープカナヴェラル空軍基地41射点からアトラスVロケットによって打ち上げられました。

     

     

    打ち上げは予定通り、2020年7月30日午前7時50分(アメリカ東部夏時間)に行われました。

     

    打ち上げ2分後に4本の固体ロケットブースター分離。4分21秒後に第1段のRD-180エンジンが燃焼終了し、第1段切り離し。4分50秒後にセントール上段ロケット点火。11分27秒後に上段のRL10エンジン停止。セントール上段は地球を約半周した後、打ち上げ45分後にエンジンに再点火し、約8分燃焼後にエンジン停止。マーズ2020を搭載したセントール上段は火星に向かう軌道に入りました。マーズ2020はセントール上段からから切り離され、約半年の火星への旅に出発しました。

     

     

    マーズ2020の火星到着は2021年2月18日の予定です。降下地点はジェゼロ・クレーター、ミッション期間は1火星年(687日)の予定です。

     


    新型コロナウイルス:心配な東京都の対策

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      東京都の新規感染者数が300人を超えました。新規感染者はまだ増えると考えるのが妥当です。こうした状況は2週間前に予測できたはずですが、東京都は第2波に備える対策をまったくとっていなかったことがわかってしまいました。

       

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      「不要不急の外出を控える」よう都民に要請する前に、東京都にはなすべき課題がたくさんあります。

       

      最大の問題は、PCR検査で陽性者を発見しても、宿泊施設や病院に収容できていないことです。7月23日現在の東京都の「検査陽性者の状況」を見ると、入院している人は964人だけです。一方、自宅療養が392人、入院・療養等調整中が717人となっています。つまり、入院している人より多い1000人以上の陽性者がコントロール下に置かれていないのです。これは底の抜けたバケツのような状態で、いくら陽性者を見つけても、二次感染・三次感染が起こってしまいます。

       

      以上の数字は、東京都および各保健所のキャパシティの限界を示しているのではないでしょうか。早急にこの問題に手を入れないと、感染はさらに拡大するおそれがあります。

       

      東京都のような大都市であれば、少なくとも1日10万件程度のPCR検査能力が必要です。これでも、全都民のPCR検査を行うには4か月かかってしまいます。現在は1日1万件にも達していない状況ですから、まだまだ十分といわざるをえません。

       

      医療体制も心配です。東京都は2800病床を要請し、すでに2400病床を確保しているとのことですが、入院者数が964人ということは、保健所のキャパシティのほか、病院側でも受け入れ態勢が整っていないことを意味しているのでしょう。すでに医療体制はひっ迫に近い状態になっていると推測されます。

       

      医療体制で一番問題なのは、東京都がコロナ用の病床を要請すればするほど、それ以外の病気の患者へのサービスが低下するということです。冬になってインフルエンザが大流行し、肺炎患者が急増する事態も考慮しておかなければなりません。さらに院内感染も心配です。本来、コロナ用の病床は一般医療を圧迫しないよう新規に整備し、維持すべきものです。これはwithコロナの時代で最も大事なことです。無症状・軽症者を対象にした宿泊施設も同様です。この考えが東京都にはまったくないようです。

       

      感染症対策の基本は検査と隔離です。東京都が以上の対策を実施し、感染者を大量検査で早期に発見し、たとえ陽性者が発生したとしても、感染の連鎖を即座にストップできる体制をつくらない限り、東京オリンピックの開催は無理でしょう。


      新型コロナウイルス:劇場では空気感染にも注意

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        新宿の小劇場でクラスターが発生しました。出演者とスタッフは飛沫および接触感染、観客は飛沫感染に加え、エアロゾルを介して感染したと考えられます。

         

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        新型コロナウイルスのエアロゾル(微粒子)による空気感染に関しては、ここに書きました。今回のクラスターについての報道を見ると、公演が始まる時点で出演者とスタッフはすでに感染していた可能性があります。打ち合わせやリハーサルで、感染が広がったのではないでしょうか。今後、こうしたイベントの場合、出演者やスタッフは公演が始まる前にPCR検査を受けるべきと思います。

         

        劇場は小規模である上、休憩時に換気はしたものの、2時間の上演中は密閉したままだったようです。したがって、かなりの密状態が最低2時間続いたことになります。

         

        こうした環境下で、感染した観客は飛沫感染のほか、公演中の劇場内に浮遊していたエアロゾルを吸うことによって感染した可能性があります。エアロゾルは密閉された環境中に数時間存在することがわかっています。

         

        今後この種のイベントでは、飛沫および接触感染だけでなく、エアロゾル感染も防止する対策を十分にとる必要があります。


        新型コロナウイルス:空気感染を認めないWHO

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          東京都(および首都圏)での感染が拡大しています。今後は閉ざされた場所での空気感染防止に一層の注意が必要です。

           

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          新型コロナウイルスの感染は主に飛沫感染と接触感染によって起こりますが、密閉された環境下では、ウイルスが付着したエアロゾル(空気中を浮遊する微粒子)による空気感染も起こると考えられます。最近の感染例では感染経路不明のケースが増加しています。市中感染が進む中、職場や飲食、会合の場など、閉ざされた空間で自分でも気が付かないうちに感染するケースが増えていると思われます。

           

          日本ではすでに、こうしたエアロゾルによる感染を想定して、オフィスや飲食店などでの換気を積極的に行うなどの対策が取られています。ところが、世界を見ると、WHOはいまだにエアロゾルによる感染を認めていません。そのため、エアロゾル感染防止策を奨励していないという事態になっているのです。

           

          そこで、7月6日、世界の239名の科学者がWHOに書簡を送り、エアロゾルによる感染を認め、その対策を奨励するよう求めました。この書簡は公開されています

           

          新型コロナウイルスのエアロゾルによる感染の可能性については、以前から論文が発表されています。いくつか例をあげると以下の通りです。

           

          4月16日の『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に載った「新型コロナウイルスを含むエアロゾルが環境中に長く残存する」という論文はここで紹介しました。

           

          medRxivに4月22日に投稿された中国の研究者の論文では、中国のレストランでの感染事例が分析され、換気不良による新型コロナウイルスのエアロゾル伝播は、地域社会への感染の広がりを説明している可能性があるとしています。

           

          4月27日の『ネイチャー』に載った中国の研究者の論文では、武漢の病院でのエアロゾル検出結果から、新型コロナウイルスがエアロゾルを介して感染する可能性があると述べられています。

           

          4月28日の『ネイチャー』には、新型コロナウイルスのRNAがエアロゾルから検出されたという論文が載っています。

           

          5月27日の『エンヴァイロメント・インターナショナル』に掲載された論文では、「病院、店舗、オフィス、学校、幼稚園、図書館、レストラン、クルーズ船、エレベーター、会議室、公共交通機関などの公共施設」でエアロゾルを減少させる対策が、感染の可能性を減らすと述べられています。

           

          アメリカ、ワシントン州では、スカジット・ヴァレー合唱団が3月10日に行ったリハーサルで集団感染が発生しました。52人が感染、うち2人が死亡しました。medRxivに6月15日に投稿された論文では、この集団感染を分析し、エアロゾルが感染に大きな役割を果たした可能性が高いとしています。

           

          SARSウイルスではエアロゾル感染が発生しました。SARSウイルスとほとんど同じウイルスである新型コロナウイルスでもエアロゾル感染がおこると考えるのは、しごく当たり前のことです。3月13日にmedRxivに投稿された論文では、新型コロナウイルスとSARSウイルスについて、ウイルスを含んだエアロゾルの安定性が比較されています。両者の安定性はほぼ同じという実験結果が得られました。ウイルスは数日間感染性を維持できると述べられています。

           

          「私たちは医学界および関連する国内・国際機関に対して、新型コロナウイルスの空気感染の可能性を認識するよう訴える」という文章ではじまる239名のWHOへの書簡では、これまでの研究事例を多数あげながら、新型コロナウイルスがエアロゾルによって感染する可能性があることを示しています。そして、「医療現場で行われるエアロゾル産生処置を除いて、空気伝播を認めていない」WHOに対して、以下の対策を早急に奨励するように求めています。

          ・公共の建物、オフィス、学校、病院、老人ホームなどで、十分かつ効果的な換気を行う。

          ・局所排気、高効率フィルター、紫外線などでのウイルス除去で換気を補う。

          ・公共交通機関や公共の建物での過密を避ける。

           

          ところが、これに対するWHOの反応はきわめてネガティブなものでした。7月7日に行われたメディア・ブリーフィングにおいて、この書簡に対する質問が出ましたが、WHOのベネデッタ・アルグランジは「私たちは、新型コロナウイルスとパンデミックに関する他のすべての分野と同様に、空気感染についても新たなエビデンスがあることを承知しています。したがって、私たちはこのエビデンスにオープンでなければならず、感染経路についての理解を深め、取るべき予防策について考えなければいけないと思っています」と、そっけなく答えただけでした。

           

          そして7月9日にWHOは、新型コロナウイルスの感染経路とその予防策に関する文書を発表しました。これは事実上、239名の科学者の書簡に対する反論でした。

           

          この文書の中で、新型コロナウイルスの主要な感染経路は飛沫と接触であるとされています。エアロゾルによる感染は、医療現場でエアロゾルを産生する処置を行う際に起こると考えられ、医療従事者に防護措置を推奨しています。一方、医療施設外の、閉鎖され換気のよくない環境でのエアロゾル感染については、可能性があるとはされているものの、今の時点では「仮説」であり、こうした環境下でエアロゾル感染がおこることは実証されていないと述べています。そのため、一般向けの感染防止策の中で、エアロゾル対策はまったく触れられていませんでした。

           

          7月10日のメディア・ブリーフィングでは、日本人記者がこの点について質問すると、WHOのマリア・ヴァン・ケルコーフは「ナイトクラブやフィットネスセンターなど換気が乏しい環境での空気感染の可能性は排除しません」と答え、WHOがこの問題を重視していないことを明らかにしました。

           

          やはり、今のWHOはどこかおかしいと考えざるを得ません。WHOは研究機関ではありません。世界の公衆衛生をまとめる立場であるからには、エアロゾル感染の可能性があるなら、それが科学的に立証されていないにしても、世界に警告を発する必要があるはずです。

           

          WHOは新型コロナウイルスのヒト-ヒト感染を当初認めませんでした。危険なウイルスが登場したにもかかわらず、中国への渡航制限を推奨しませんでした。マスク使用も当初は奨励していませんでした。残念ながら、WHOのこうした対応が新型コロナウイルス蔓延の一因になっています。


          新型コロナウイルス:感染は拡大中

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            本日(7月5日)の東京都の感染者数は111人でした。感染は拡大しており、感染爆発への道を進んでいるという危惧をもたざるをえません。

             

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            その原因が「夜の街」に転嫁されていますが、実際は夜の街以外での市中感染が起こり、家庭や会合・食事、職場など日常生活の場面での感染が拡大しています。さらに夜の街で感染した人が市中感染を加速させている可能性もあります。

             

            以下のような意見がありますが、慎重な考えが必要です。

            3月と状況が違っている→市中感染が進行し、クラスターを把握することが難しくなっている今回の方が、感染爆発の起こる可能性は高いかもしれない。

            陽性者が増えたのはPCR検査が増えたため→PCR検査数は劇的には増えていない。今後検査数が増えれば、陽性者はさらに増加する可能性がある。

            医療体制は十分→東京都の陽性者で「入院・療養等調整中」が203人もいる事実は、陽性者の受け入れ体制が現在でも十分とはいえないことを示している。陽性者および濃厚接触者が増えていけば、医療崩壊のおそれがでてくる。

            病床は十分足りている→感染爆発が起これば病床はすぐに不足し、他の病気の患者に対する医療サービスが圧迫される。冬に季節性インフルエンザが流行すれば、さらに肺炎患者が発生し、病床数はひっ迫する。コロナ専門病棟の増設・新設が必要。

             

            緊急事態宣言の発出は現実的ではありません。Withコロナの時代に生きるというのは、ロックダウンや緊急事態宣言なしに感染をコントロールしていくことを意味しています。検査と隔離を徹底すれば、感染をコントロールすることは可能です。


            新型コロナウイルス:このままでは感染爆発が発生

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              7月2日の東京都の新型コロナウイルスの感染者数(107人)が示しているのは、緊急事態宣言によって鎮静化したかに見えたウイルス感染がふたたび拡大しており、今や、感染爆発の危険をはらむまでになってしまったということです。

               

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              99.99%の人が感染防止を心掛けても、0.01%の自覚の足りない人によって、感染は広がっていきます。「Withコロナの時代」を生きるとは、こうした事態と隣り合わせで生きていくということです。

               

              現在、国や東京都は、ロックダウンをすることはできず、業界に休業要請をするわけにもいかず、結局無策のまま、感染拡大の終息を国民の自覚と医療従事者の献身的な努力に頼らざると得ないという状況になっています。

               

              しかしながら、国や自治体が今やらなくてはならないことがいくつかあります。

               

              まず、感染者の隔離の徹底です。PCR検査で陽性になった場合、症状が出ている人は入院、症状の出ていない人は宿泊施設で経過観察が必要です。後者について、今でも保健所が自宅待機を指示している例もあるようですが、例外なく隔離する必要があります。陽性者の自宅待機は家庭内感染や、無自覚な外出による新たな感染を生む危険があります。

               

              さらに、感染者の濃厚接触者も一定期間の隔離が必要です。新たに感染が確認された人の中には、濃厚接触者が必ず含まれています。濃厚接触者は潜在的陽性者と考えることが大事です。

               

              クラスターが発生した店や施設は閉鎖しなければなりません。店や施設の関係者は感染していなくても全員濃厚接触者ですから隔離が必要で、事実上営業はできなくなります。感染防止対策が十分に行われていることが確認されれば、営業再開できるようにします。こうした措置は現在の法律ではできないという人がいますが、自治体で条例をつくれば、いくらでも実現できるでしょう。食中毒を起こした飲食店に対しては同じような措置がとられています。

               

              医療機関の負担を増やさないようにするためには、コロナ専門病院、あるいはコロナ専門病棟の新設が必要です。これによって、院内感染のリスクを低減させることもできます。コロナ専門病棟の新設は一部で行われているようですが、将来の第二波、第三波にそなえ、さらに十分な数を確保しなければなりません。東京都は流行の程度に応じて医療機関に病床確保を要請していますが、コロナ患者で病床がうまれば、その分、コロナ以外の患者に対する医療サービスが低下します。コロナ専門病院・病棟は、患者がいない場合には空いた状態で維持し、患者急増に備える必要があります。

               

              もちろん、これらの前提として、PCR検査の充実が必要で、今後は感染リスクの高い集団に対する集中的な検査を行い、感染者を早期に発見する必要があります。

               

              以上のような方策は、感染症対策の基本なのですが、なぜか日本では実現していないのです。

               

              このままでは間違いなく感染爆発が起こります。本日の会見での、小池都知事の「感染が拡大しつつあると思われる段階」、医療提供体制について「体制強化の準備が必要」との説明は、あまりに楽観的といえるでしょう。

               



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