新型コロナウイルスはSARSウイルスに近縁

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    最新の論文によると、新型コロナウイルスはSARSウイルスに近縁のウイルスのようです。

     

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    新型コロナウイルスのゲノム解析結果と他のコロナウイルスとの関連に関しての論文が、中国に研究者によって次々と発表されています(『ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』誌の124日、『ランセット』誌の2020124日、129日)。

     

    コロナウイルスには、アルファ、ベータ、ガンマ、デルタの4つのグループがあります。これらの論文によると、新型コロナウイルスはベータ・コロナウイルスの仲間で、その中のサルベコウイルス亜属に属しています。この亜属にはSARSウイルスも含まれます。一方、MERSウイルスはベータ・コロナウイルスの仲間ではあるものの、遺伝学的にはこれらのウイルスから少し離れています。

     

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    A Novel Coronavirus from Patients with Pneumonia in China, 2019, NEJM

     

    SARSウイルスに近縁とはいえ、これまでの感染や発症の状況をみていると、新型コロナウイルスはSARSとは異なる特徴をもっています。今後、ウイルス表面の分子の構造やウイルスの生活環などが明らかになっていくと、抗ウイルス剤の探索や簡易検査キットの開発などが進むでしょう。

     

    上の系統樹をみれば明らかなように、新型コロナウイルスの最も近縁なウイルスは、中国に生息するコウモリが保有しているSARSウイルスに似たウイルスです。したがって、今回出現した新型コロナウイルスは、もともとコウモリがもっていたウイルスが変異し、家畜あるいは野生生物を媒介にヒトに感染したものと考えられます。

     


    スピッツァー宇宙望遠鏡、ミッション終了

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      NASA Ends Its Spitzer Space Telescope Mission

       

      NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡のミッションが終了しました。

       

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      スピッツァー宇宙望遠鏡は宇宙空間から赤外線で天体を観測する望遠鏡で、2003年に打ち上げられました。以後、16年にわたり、さまざまな発見をもたらしました。スピッツァー宇宙望遠鏡は銀河や星の進化から系外惑星まで、赤外線による観測が非常に重要な役割を果たすことを私たちに教えてくれました。

       

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      現在、次世代の宇宙望遠鏡として、ジェームズ・ウエッブ宇宙望遠鏡が開発されており、2021年に打ち上げの予定です。ジェームズ・ウエッブ宇宙望遠鏡は赤外線の領域で天体観測を行い、スピッツァー宇宙望遠鏡のミッションを引き継ぐことになります。

       


      2020年の主な天文現象

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        2020年もさまざまな天文ショーを楽しむことができます。天体写真家の藤井旭さんから送っていただいたチロ天文台の天文現象カレンダーを参考にご紹介しましょう。

         

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        特に注目すべき天文現象には2017 T2 パンスターズ彗星の最接近、火星の準大接近、夕空での木星と土星の最接近などがあります。また621日には中国・台湾で金環日食があり、日本でも部分日食となります。半影月食は2回あります。旧暦の七夕(伝統的七夕)は825日です。中秋の名月は101日になります。満月は翌日の102日です。中秋の名月は旧暦の815日で、天文現象の満月と日付がずれることはしばしば起こります。

         

        1

        4日:しぶんぎ座流星群が最大

        11日:満月、半影月食(半影最大食分0.92

        2

        3日:節分

        4日:立春

        9日:満月

        10日:水星が東方最大離角(夕方の西天)

        3

        10日:満月

        20日:春分

        20日:明け方の東天で火星、土星、木星が接近して並ぶ

        25日:金星が東方最大離角(夕方の西天で宵の明星)

        4

        4日:金星とプレヤデス星団が大接近

        8日:満月(今年のスーパームーン)

        28日:金星が最大光度(夕空の西天で−4.5等)

        5

        5日:立夏

        7日:満月

        22日:夕空で金星と水星が大接近

        25日:2017 T2 パンスターズ彗星が地球に最接近(きりん座で5.7等)

        6

        4日:金星が内合(以後は明け方の東天で明けの明星)

        6日:満月、半影月食(半影最大食分0.59

        21日:夏至

        21日:夕方の西天で部分月食(中国・台湾で金環日食)

        7

        5日:満月

        7日:七夕

        10日:金星が最大光度(明け方の東天で−4.5等)

        14日:木星が衝(−2.8等、いて座)

        21日:土星が衝(0.1等、いて座)

        8

        4日:満月

        7日:立秋

        12日:ペルセウス座流星群が極大

        13日:金星が西方最大離角(明け方の東天で明けの明星)

        25日:旧暦の七夕(伝統的七夕)

        9

        2日:満月

        3日:準惑星ケレスが衝(7.6等、みずがめ座)

        12日:海王星は衝(7.8等、みずがめ座)

        22日:秋分

        10

        1日:中秋の名月

        2日:満月

        4日:くじら座の長周期変光星ミラが極大

        6日:火星が準大接近(−2.6等、うお座)

        31日:満月

        11

        1日:天王星が衝(5.7等、おひつじ座)

        7日:立冬

        30日:満月、半影月食(半影最大食分0.85

        12

        13日:金星と細い月(月齢27.6)が明け方の東天で大接近

        14日:ふたご座流星群が極大

        21日:冬至

        22日:夕空で土星と木星が最接近(いて座)

        30日:満月

         


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        2017 T2 パンスターズ彗星の動き

         

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        火星の準大接近

         

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        621日の部分日食

         

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        621日の金環日食

         

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        1222日夕空で土星と木星が最接近


        新型コロナウイルスはどこから来たか?

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          From Where New Coronaviruses Came?

           

          新型コロナウイルスの感染者が急増しています。いったい、ウイルスはどこからきたのでしょうか?

           

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          コロナウイルスは遺伝子をRNAでもつウイルスで、電子顕微鏡で撮影すると、表面にある突起が王冠のように見えることから、コロナウイルスという名がつきました。コロナウイルスはヒトに風邪をおこすウイルスとして4種類が知られていました。感染しても多くの場合、症状は軽く、ほとんどの人は子供のころにかかって免疫をもっています。したがって、コロナウイルスは人類にとってそれほど危険なウイルスではなかったのです。

           

          しかしながら、21世紀になってから、ヒトにはげしい症状をもたらすコロナウイルスが出現しています。

           

          最初の出現は2002年のSARS(重症急性呼吸器症候群)コロナウイルスでした。中国の広東省で発生。このときの感染者の合計はWHOによると20312月で8069人、死亡者はこのうち775人でした。次の出現はMARS(中東呼吸器症候群)コロナウイルスで、2012年にサウジアラビアで発生。感染者は27か国におよび、2494人が感染、うち858人が死亡しました。上の画像はMARSウイルスの電顕写真です。

           

          そして3回目の出現が、今回の新型コロナウイルスということになります。すなわち、これまではそれほど深刻な症状を引き起こさなかったウイルスが変異し、波状的に人間の世界に侵入しつつあるということになります。

           

          SARS発生当初はハクビシンが感染減と考えられていました。しかし、その後の中国研究者による調査によって、2017年にキクガシラコウモリが自然宿主であることが明らかにされました。キクガシラコウモリの世界でやりとりされていたウイルスが人に感染するウイルスに変異し、ハクビシンを媒介にして人間の世界にもたらされたと考えられます。

           

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          MARSは、ヒトコブラクダからヒトに感染しましたが、この場合も、ラクダは媒介者で、自然宿主はエジプシャントゥームバットというコウモリであることがわかっています。

           

          コウモリは、人間の世界に突然現れるエマージング・ウイルスの自然宿主となっていることが多いようです。エボラウイルスやマールブルグウイルスなど激烈な症状と高い致死率をもつフィロウイルスの宿主は、アフリカに生息するオオコウモリと考えられいます。

           

          今回出現した新型コロナウイルスは遺伝子がSARSウイルスと80%以上一致しているという報告もあるようで、おそらくキクガシラコウモリを自然宿主とするウイルスでしょう。そのウイルスに感染した家畜もしくは野生動物が市場にもちこまれ、人に接触したことから感染が始まったと考えられます。

           

          感染者が報告された当初は、ヒト・ヒト間の感染は確認されていないという報道がありました。しかし、2週間近いとされるウイルス感染後の潜伏期間を考えると、この考えは甘かったかもしれません。感染者の増加状況を見ていると、おそらく、新型コロナウイルスはヒトに感染してから変異してヒト・ヒト間の感染能力を獲得したのではなく、最初からヒト・ヒト間での感染能力をもっていた可能性があります。


          宇宙開発の未来年表

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            世界の宇宙開発の近未来予測をまとめた『宇宙開発の未来予想』(イースト新書Q)が発売になりました。驚くべき勢いで進んでいる世界の宇宙開発動向が2時間でわかります。

             

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            2020年は世界の宇宙開発にとって、大躍進の年になるでしょう。商業宇宙船スターライナーとクルードラゴンの就航で、アメリカは再び、アメリカの領土からアメリカの宇宙船でアメリカの宇宙飛行士を打ち上げることができるようになります。アルテミス計画では、いよいよアルテミス1(無人月周回ミッション)が行われます。宇宙観光旅行もはじまります。

             

            日本も「はやぶさ2」の地球帰還と、新型基幹ロケットH3の試験機1号機の打ち上げをひかえています。

             

            一方、中国は年末に長征5号がリターン・トゥー・フライトに成功し、今年は独自の宇宙ステーション「天宮」の建設が開始され、月面物質のサンプルリターンをめざす嫦娥5号の打ち上げも行われます。

             

            民間の宇宙活動もますます活発になります。今年は世界の宇宙開発から眼が離せません。


            長征5号:打ち上げ再開に成功

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              Long March 5 LaunchedSuccessful Return-to-Flight

               

              12272045分(北京時間、日本時間2145分)、中国の重量級ロケット「長征5号」が海南島の文昌衛星発射センターから打ち上げられ、技術試験衛星「実践20号」の静止軌道投入に成功しました。

               

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              実践20号はDFH-5衛星バスを使用した重量約8トンの大型通信衛星で、Q/Vバンドでの通信やレーザー通信の試験を行うとのことです。

               

              長征5号は201611月に初打ち上げに成功しましたが、20177月の2回目の打ち上げで、第1段エンジンに不具合が起こり、「実践18号」の打ち上げに失敗しました。今回の打ち上げ成功でリターン・トゥ・フライトを果たしたことになります。

               

              今回の打ち上げ成功により、2020年には長征5号による火星探査機「真容」や、月物質のサンプル・リターンを目指す「嫦娥5号」の打ち上げが行われることになります。また、長征5Bによる中国の宇宙ステーションのコア・モジュール「天和」の打ち上げも行われる可能性があり、中国の宇宙活動に拍車がかかるとみられます。



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              寺門和夫と行くNASAケネディ宇宙センターとスミソニアン博物館めぐり7日間 2020年6月10日(水)〜6月16日(火) 詳細はこちら

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