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中国が「宇宙白書」2016年版を発表
China’s Space Activities in 2016

中国が5年ごとに発表している「宇宙白書」の2016年版(『2016中国的航天』)が発表されました。

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これまでの成果と主に今後5か年の計画が述べられています。全文に目を通しましたが、内容に特別目新しいところはなく、中国がこれまで表明してきた野心的な宇宙開発計画が今後も継続して進められていくことが述べられています。

2016年は中国の宇宙開発にとって大きな躍進の年となりました。「白書」が発表される絶妙なタイミングだったといえます。

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2016年には合計22回の衛星打ち上げが行われました。中国の年間打ち上げ回数は2010年以降増えており、2011年、2012年、2015年には19回の打ち上げが行われました。しかし20回を超えたのは2016年が最初です。特に11月は4回、12月は3回という過密スケジュールでした。9月1日に行われた長征4号C による高分10号の打ち上げは失敗したものの、それ以外の21回は成功。その中には、天宮2号および神舟11号の打ち上げが含まれます。

年間の打ち上げ回数は、その国の宇宙活動の規模や活発さの度合いを示す1つの指標にはなるでしょう。その点でみると、中国の宇宙開発はアメリカやロシアに負けないくらい元気だといえます。

また、ロケットについても、長征5号と長征7号の初打ち上げが行われました。前年には長征6号の初打ち上げにも成功しており、新世代の輸送システムが顔をそろえました。

「白書」は国際関係について、まず国連活動の枠内で宇宙を平和的に利用するとした上で、「一帯一路」の国々との協力関係の強化、APSCO(アジア太平洋宇宙協力機構、中国が主導している)の活動の支援、上海協力機構における宇宙分野での協力強化などをあげています。また、二国間協力についてロシア、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)、ブラジル、フランス、イタリア、イギリス、ドイツ、オランダ、そしてアメリカとの関係について述べています。また、アルジェリア、アルゼンチン、ベルギー、インド、インドネシア、カザフスタンとも協力関係を結んだとも述べています。ちなみに、日本とはこのような形で書かれる関係はありません。

「白書」の冒頭には、平和目的や人類への貢献がうたわれていますが、中国の宇宙開発が軍事と一体化しているのは事実であり、宇宙の軍事利用に関して重大な懸念がもたれています。
ジョン・グレン:1921〜2016
John Herschel Glenn:1921〜2016

1962年にアメリカ人としてはじめて地球周回飛行を行ったジョン・グレンさんがなくなりました。

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フレンドシップ7 での飛行については、ここここここに書きました。マーキュリー計画やその頃のソ連との宇宙開発競争に関しては、『ファイナル・フロンティア――有人宇宙開拓全史』に詳しく書いてあります。

グレンさんは1998年、77歳のときにスペースシャトル、ディスカバリーで36年ぶりの宇宙飛行を行いました。このSTS-95 ミッションでは、向井千秋宇宙飛行士が一緒でした。STS-95 の後、グレンさんは日本を訪れました。このとき、お目にかかる機会があり、「何度も宇宙を往復しているスペースシャトルに比べて、フレンドシップ7 の飛行はどうでしたか」と聞いてみました。「当時はすべてが新しく、最先端だった」というのが、グレンさんの答でした。グレンさんの ”cutting-edge” という言葉が印象的でした。まさに時代を切り開いていく飛行だったわけです。

NASA のサイトには、グレンさんの写真がたくさん紹介されています。いくつかを見てみましょう。

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訓練中のグレンさん。後ろにあるのがフレンドシップ7 です。

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打ち上げの日、フレンドシップ7 に乗りこむグレンさん。

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フレンドシップ7 で飛行中のグレンさんです。グレンさんは地球を3周して帰還しました。

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STS-95 ミッションのために、ジョンソン宇宙センターで訓練するグレンさん。NASA に戻ってきたグレンさんに、スタッフもうれしそうです。

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アメリカの有人宇宙飛行の2人のレジェンドです。左がジョン・グレンさん、右がニール・アームストロングさん。2012年2月、フレンドシップ7 飛行50周年記念式典の際の写真です。アームストロングさんは2012年8月になくなりました。
『理科年表 平成29年』
Chronological Scientific Tables 2017

『理科年表 平成29年』(丸善)が発売になっています。

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理化学研究所のグループが発見した113番目の元素の名前について、IUPAC(国際純正・応用化学連合)は11月30日に、日本の提案通り「ニホニウム」に決定したと発表しました。『理科年表 平成29年』の「元素の周期表」では、まだ「Uut」(ウンウントリウムと読みます)というIUPAC が決めた一時的な名前になっていますが、来年版ではいよいよ「ニホニウム」「Nh」が表記されることになります。

日本の研究者にとって、『理科年表』に載るようなデータを出す研究は、大きな目標になっています。まして今回は世界中の人が使うことになる元素の名前です。発見の関係者だけでなく、『理科年表』編集部の感慨もひとしおでしょう。

理科年表は毎年刊行されていますが、新しい版を手にすると、最新のデータがどうなっているか気になります。「太陽の相対黒点数」を見ると、2013年が94.0、2014年が113.3、2015年が69.8となっていました。これによって現在の第24太陽周期の極大期は、当初考えられていた2013年でなく、2014年であったことがわかります。

日本の火山活動について知るには、「日本のおもな火山」「日本の活火山」「最近70年間に噴火した日本の火山」「日本の活火山に関する噴火記録」が役に立ちます。

地震について考えるには、「世界のおもな大地震・被害地震年代表」が参考になります。2004年にインドネシア、スマトラ島沖でマグニチュード9.1の巨大地震が発生しました。ここはプレートの境界で、インド・プレートがユーラシア・プレートの下にもぐり込んでいます。「世界のおもな大地震・被害地震年代表」によると、スマトラ沖では、2004年の巨大地震後、2005年、2007年にマグニチュード8以上の地震が発生しています。さらに2009年、そして2010年には2回、マグニチュード7以上の地震が発生しています。震源の位置も載っていますので、地図にプロットしてみると、これらの地震はプレート境界に沿っていることがわかります。2004年の巨大地震に誘発された地震と考えることができます。

日本でも2011年の東北地方太平洋沖地震の後、これに誘発されたと考えられる地震が今も発生しています。今後も注意が必要であることを『理科年表』は教えてくれます。

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