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NASA の月資源調査ミッション:着陸機を台湾が担当
Taiwan to make lunar lander for NASA’s Resource Prospector

NASA は2020年代初めに、月の資源調査のための探査機「リソース・プロスペクター」を打ち上げる予定です。この探査機は、着陸機とローバーからなります。月の極地域に着陸後、ローバーに搭載した掘削機で表面を掘り、酸素、水素、水などの存在を調べます。

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NASA はこのミッションを国際協力で行うこととしており、JAXA は着陸機を日本が担当する可能性についてNASA と協議を続けてきました。しかし、7月19日、NASA は日本ではなく、台湾と組むと発表しました。とても残念なニュースです。

最近、月の資源利用が注目されるようになってきました。特に水に関しては、月面に人間が長期滞在するようになると、生活のための水や宇宙船の燃料などを月面で調達する必要がでてくると考えられています。LCROSS やLRO などのアメリカの探査機によって、月の表面、特に極地域には水が存在する可能性が高まっています。リソース・プロスペクターは、こうした月の資源利用に向けた探査計画の第1弾といえるミッションです。

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着陸機を担当するのは台湾の中山科学研究院です。2018年末までにNASA に納入する必要があるとされています。同研究院にとって大きなチャレンジですが、今回のニュースは、日本や中国、インドだけでなく、アジアの他の国々や地域も月探査の技術をもちはじめていることを示しています。また、月の資源利用が現実の課題となっています。世界の宇宙開発は、めまぐるしく動いているといえるでしょう。
かにパルサー周辺の高解像度画像
High-resolution image of the center of Crab Nebula

おうし座のかに星雲は超新星爆発の残がいで、その中心部にかにパルサーがあります。そのかにパルサーの周辺をハッブル宇宙望遠鏡が撮影した高解像度画像が発表されています。

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かにパルサーの位置を下の画像中に矢印で示しました。2つ並んだ明るい星のうち右側の星です。

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かにパルサーは超新星爆発によってできた中性子星で、1秒間に30回転しています。質量は太陽の約1.4倍です。この画像では、パルサーの回転軸は左上から右下の方向、それと垂直なディスクの回転面は左上が手前、右下が奥にあたります。ディスクは、パルサーに最も近い部分ではガスが吹き飛ばされて空隙になっています。その周囲に白い衝撃波面が見えています。

淡い青色の光は、パルサーの強力な磁場によって光速近くまで加速された電子が発するものです。その背後には急速に膨張していくガスが赤く見えています。パルサーを取りまく色が全体に虹色のように見えるのは、この画像が時間をおいて撮影された画像を重ね合わせているためです。その間の物質の動きが微妙な色合いでとらえられているのです。

撮影データを見ると、この画像を撮影するために用いられたフィルターは、F550M(緑色)、およびF606W(黄色)とPOLV60(偏光)です。F550M を用いた撮影は2005年9月15日と2013年1月10日に行われました。F606W とPOLV60 による撮影は2003年8月8日と2005年9月6日に行われました。ハッブル宇宙望遠鏡などの美しいカラー画像は、撮影に用いたフィルターのモノクロ画像にそれぞれ色を割り当てて作成されていますが、今回の画像の色調には、フィルターの違いだけでなく、時間の経過も反映されています。それによって、パルサー周辺のはげしい活動が可視化されているのです。

下の画像は、かに星雲の中心部をチャンドラX線望遠鏡で撮影したもので、パルサー周囲のディスクと、それと垂直方向に噴き出すジェットがよくわかります。

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下の画像は、かに星雲全体の画像です。ハッブル宇宙望遠鏡、スピッツァー赤外線望遠鏡、チャンドラX線望遠鏡の画像を重ねてあります。

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上の2枚の画像は北が上の方向で発表されていますが、今回の画像は左が北の方向で発表されているため、それに合わせました。

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