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『宇宙から見た雨――熱帯降雨観測衛星TRMM 物語』
Rain as seen from Space:Tropical Rainfall Measuring Mission

『宇宙から見た雨――熱帯降雨観測衛星TRMM 物語』が、毎日新聞社から発売になりました。JAXA が企画し、私が関係者の方々から取材して執筆した本です。

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熱帯降雨観測衛星TRMM は、JAXA とNASA の共同ミッションで、その名の通り、熱帯域の降雨を観測する衛星として1997年に打ち上げられました。以来16年以上にわたって観測を行ってきましたが、昨年、搭載している燃料がなくなり、軌道高度を維持できなくなりました。TRMM の成果は昨年2月に打ち上げられたGPM(全球降水観測計画)主衛星に引き継がれています。

TRMM に搭載された降雨レーダーは、宇宙から雨を観測するための世界最初のレーダーです。その技術を進化させたものが、GPM 主衛星に搭載された二周波降水レーダーDPR です。

レーダーを開発し、それを打ち上げ、運用し、成果を出した人たちの長い歴史をまとめたノンフィクションです。宇宙版「プロジェクトX」というところでしょうか。ぜひ、お読みください。

TRMM は今年の4月頃に大気圏に再突入し、寿命を終える予定です。
ハッブル宇宙望遠鏡:わし星雲の新しい画像
Eagle Nebula:Hubble revisit “Pillars of Creation”

ハッブル宇宙望遠鏡が観測したM16 わし星雲(の一部)の新しい画像が発表されました。

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へび座のわし星雲は、星が誕生しているガス雲として昔からよく知られていましたが、地上の望遠鏡からの観測では、その詳細な姿が分かりませんでした。それを明らかにしたのが、1995年に行われたハッブル宇宙望遠鏡での観測です。その画像には、3本の柱状のガスのかたまりと、星の誕生の現場が見事にとらえられていました。

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そのドラマチックな姿から「ピラーズ・オブ・クリエーション」とよばれたこの画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の初期成果のイコニックな画像となり、ハッブル宇宙望遠鏡科学研究所のプレスリリースによると、多くの映画やテレビ番組に登場し、Tシャツや切手の柄にまでなったとのことです。実は、私が当時出版したハッブル宇宙望遠鏡の写真集『DEEP SPACE』でも、この画像を表紙カバーに使いました。

ハッブル宇宙望遠鏡の観測開始後25周年を記念して、ハッブル宇宙望遠鏡はわし星雲を再び観測しました。1995年の画像に比べて、新しい画像は解像度がより高くなっており、より詳細な構造が明らかになっています。また、前の画像よりも下の領域まで観測され、柱の根本の部分が失われ、ガスのかたまりが宇宙空間に浮かんでいる様子が見えています。

わし星雲の3本の柱は、画像の上方に存在している(画像では見えていない)生まれたばかりの星々からの強烈な輻射からかろうじて残った部分です。しかし、ここでは今も輻射によってガスが熱せられ、蒸発しています。柱の最上部には、そのような蒸発し、失われていくガスの様子が見えています。

25年の間隔を置いた観測であるため、細部を見ていくと、ガスの動きを確認することもできました。下左は1995年の観測画像の一部を拡大したもの、下右は同じ場所の2014年の画像です。2本の矢印が示すように、ガスが動いているのが分かります。

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今回は、近赤外線での観測も行われました。それが下の画像です。

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近赤外線はガスの領域でもある程度透過します。そのため、ガスの濃い部分は暗いままであるものの、薄い部分ではガス雲内部や背景の星なども見えています。また、柱の先端には誕生したばかりの星々が見えています。これらの星は可視光の画像では見ることができません。

知の灯台:アレクサンドリア図書館
Lighthouse of Knowledge:Bibliotheca Alexandrina

エジプトのアレクサンドリア図書館では、1月3日から3日間、「過激主義と闘うアラブの包括的戦略に向けて」と題した会議が開かれます。

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この会議は、エジプト大統領アブドルファッターフ・アッ=シーシーの後援のもと、アラブ連盟の事務総長、エジプト政府の外務大臣、文化大臣も参加し、200人のエジプトとアラブ諸国の知識人やメディア関係者、イスラム教とキリスト教の指導者などがさまざまな議論を展開する予定です。特に注目すべきテーマは文化や宗教の多様性、言論・表現の自由です。

1月12日には、グローブ座によるハムレットの公演が行われます。

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ロンドンのグローブ座はシェイクスピア生誕450年にあたる2014年に、ハムレットを世界中の国で公演するツアーをスタートさせました。アレクサンドリア図書館での公演はこのツアーの一環として行われるものです。ちなみに、このツアーは2年間をかけて行われ、シェイクスピア没後400年にあたる2016年4月23日に、ハムレットの舞台となったデンマークのエルシノア城で幕を下ろすとのことです。

アレクサンドリア図書館では、この公演に合わせて、シェイクスピアに関連した学術会議、講演、ワークショップ、子供のための活動などを行う予定です。

「文明間の対話」や「理解と寛容」をめざすアレクサンドリア図書館は、2011年のいわゆる「エジプト革命」の時期には、建物を暴徒に取り囲まれるといった困難も経験しました。しかし、「知の灯台」としてのアレクサンドリア図書館の役割が失われることはありませんでした。

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