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鳥と恐竜の間
2003年に中国の白亜紀前期の地層から発見された「羽毛恐竜」ミクロラプトルは、後肢も翼になっており、前肢には風切羽がありました。以来、鳥と恐竜の関係についてホットな議論が続いています。

議論の1つは、鳥の飛行がどのようにして生じたかで、ミクロラプトルのような前肢と後肢に羽毛をもつ恐竜が樹上から滑空することから、鳥の飛行能力が獲得されたのではないかと考えられるようになってきました。

下左のイラストは、偉大なナチュラリストであったウィリアム・ビーブが1915年に描いたものです。ビーブは世界で初めて潜水球に乗りこみ、深海の生物を調べた人物として有名ですが、もともとは鳥類学者でした。その彼が、初期の鳥が滑空することによって飛行能力を獲得していったという仮説を説明するために描いたものです。このイラストとミクロラプトル(下右)の想像図は、驚くほどよく似ています。

william_beebe

このビーブのイラストはオレゴン州立大学の最近のプレスリリースに載っていたのですが、そのプレスリリースの中で、同大学の動物学の教授であるジョン・ルーベンは、現在、恐竜と考えられているものの中には、鳥から進化したものがあると語っています。

実は、鳥と恐竜の関係そのものについても、いろいろ議論があるのです。鳥の祖先はティラノサウルスなどを含む獣脚類の仲間から分岐したと考えられており、系統図の上では、ミクロラプトルは鳥との分岐点からきわめて近いところにいます。ミクロラプトルを含むデイノニコサウルス類の恐竜は鳥に非常によく似ています。実際のところ、このあたりの恐竜については、どこまでが恐竜で、どこからが鳥なのかを決めるのが難しくなっています。

一部の研究者がしばらく前から唱えはじめた説によると、鳥の祖先は恐竜と共通の祖先から分岐し、現在の鳥へと進化したのですが、あるグループは飛行能力を捨てて地上で生活するようになりました。ヴェロキラプトルの仲間などに分類されている恐竜の中には、こうした「鳥」が含まれているというのです。この説が正しいかどうかは別として、こうした説まで出てくるほど、鳥の祖先が恐竜から分岐するあたりには興味深い話題が多いということなのでしょう。

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