マーズ2020の着陸場所

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    Landing Site for Mars 2020 Rover

     

    NASAは火星探査機マーズ2020の着陸場所をジェゼロ・クレーターに決定したと発表しました。クレーター内には水が流入してできた扇状地と考えられる地形があります。堆積物の中に古代の生命の痕跡である有機物が含まれているかもしれません。

     

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    マーズ2020についてはここに書きました。20207月に打ち上げの予定で、火星生命の痕跡を探査することが大きな目的です。

     

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    着陸地点は30以上の候補の中から最終的に3つに絞られていました。下の画像はジェゼロ・クレーターの位置を示しています。ジェゼロ・クレーターは北半球のイシディス平原の西の縁にあります。イシディス平原は直径約1500kmの衝突跡です。ジェゼロ・クレーターの西には、望遠鏡観測で昔から知られていた大シルチスとよばれる高地があります。

     

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    下の画像がジェゼロ・クレーターです。直径は約45kmです。このクレーターはブラウン大学の研究者が以前から注目して研究を行っており、マーズ2020の着陸場所として強く推してきました。今から42億〜37億年ほど前のノアキアンとよばれる時代には、火星表面に大量の水が存在したと考えられています。ノアキアン後期には、ジェゼロ・クレーターは大シルチスから継続的に流れ込む水によって湖になっていました。クレーターからあふれた水はイシディス平原の低地へと流れ出しました。

     

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    下の画像はジェゼロ・クレーターの北半分を拡大したものです。大シルチスからの水は北西および西側の矢印の場所からクレーター内に流れこみ、その場所に扇状地をつくっていました。一番上の画像に示した扇状地は水が西側から流れ込んだ場所にあります。クレーターからあふれだした水は東側の矢印の場所からイシディス平原に流れ出ました。蛇行した川の跡が見えています。

     

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    火星を周回する探査機MROの観測データから、ジェゼロ・クレーターの扇状地の堆積物は鉄やマグネシウムを含む粘土鉱物であることがわかっています。この粘土鉱物はクレーターに存在した成分ではなく、高地から流れこんだ成分によるものと考えられます。したがって、ノアキアンの時代の火星に原始的な生命が誕生していたとすると、その生命の痕跡である有機物がクレーターに流れてきた水に含まれ、扇状地の堆積物に残っている可能性があるのです。

     

    マーズ2020はクレーター西側の扇状地の東側にある比較的平坦な場所に着陸することになります。ただし、ジェゼロ・クレーターはそれほど大きくなく、クレーター周囲には崖、内部には起伏のある地形や、表面の物質が風化によって深い砂地となった場所もあります。おそらく着陸ターゲットとなる楕円は長径が10kmとなり、かなりのピンポイント着陸になると考えられます。

     

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    ジェゼロ・クレーターは科学的には非常に興味深い場所ですが、安全に着陸することが困難とされてきました。しかしNASAによると、スカイクレーンを使用した着陸技術は向上しており、クレーター内の目的とした場所に着陸可能とのことです。



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