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小惑星アポフィスが地球に衝突する確率
2004年に発見された小惑星アポフィス(下の写真)は、2036年4月13日に地球に接近します。当初の計算では、地球に衝突する確率は4万5000分の1とされ、一時騒がれたことがありましたが、最近行われた精密な観測にもとづく軌道計算によって、その確率は25万分の1程度であることがわかりました。

小惑星

地球に接近する小惑星をNEO(地球近傍天体)とよびます。NEO にはアポロ型、アテン型、アモール型があります。アポロ型とアテン型は地球の軌道を横切る軌道をとっています。アモール型は地球のすぐ外側をまわっている小惑星です。このほか、地球のすぐ内側をまわっている小惑星も、地球に接近することがあります。アポフィスはアテン型の小惑星で、JPL のSmall-Body Database Browser によると、その直径は270mとされています。

アポフィスが地球に衝突する確率は非常に低く、心配する必要はありませんが、将来、地球に衝突する確率の高い天体が発見された場合、衝突を回避するためにはどうしたらよいでしょうか? NASA は2007年3月に議会に提出したNEO に関する報告書で、NEO の探索法などに加え、衝突を回避するための方法についても詳細に検討しています。

最も有効なのは、やはり核爆発を利用する方法です。小惑星の近くで核爆発をおこし、軌道をそらすのです。核爆発を利用する方法にはこの他、核爆発物を小惑星に衝突させ、その瞬間に爆発させる方法、核爆発物を表面に着陸させ、適当なタイミングで爆発させる方法、さらには小惑星の内部に突入させてから爆発させる方法もあります。これ以外に、通常の爆薬を用いる方法も考えられます。

爆発以外で軌道を変える方法もいろいろ考えられています。たとえば、巨大なミラーで太陽光を集めて小惑星の一部を蒸発させ、その時の反作用で軌道を変えようという案、宇宙船を小惑星に接近させ、レーザーパルスで小惑星の一部を蒸発させる方法、小惑星にマスドライバーを着陸させ、掘削した小惑星物質をマスドラーバーで放出して、その反作用で軌道を変える案、宇宙船を長期間にわたって何度もフライバイさせ、その際の引力で小惑星の軌道を少しずつ変える案、小惑星に宇宙船を着陸させ、小惑星を押して軌道を変える案、何らかの方法で小惑星表面に「色」を塗り、太陽光の反射率を変えることによって少しずつ軌道を変える案などです。

どの方法をとるにせよ、効果的に軌道を変更させるには、小惑星がどのような物質でできており、どのくらいの密度をもっているのかといった情報が必要です。日本の小惑星探査機「はやぶさ」が探査した小惑星イトカワは、内部に空隙が多く、がれきが積み重なったようなラブルパイル構造をしていました。小惑星については、まだわからないことがたくさんあります。

地球に衝突する潜在的危険性のあるNEO を探索したり、衝突回避の方法を研究するスペースガード活動は、世界各国で行われています。小惑星探査は、太陽系の起源や進化を探るためだけでなく、スペースガードにとっても重要な意味をもっています。

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