新型コロナウイルス:心配な東京都の対策

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    東京都の新規感染者数が300人を超えました。新規感染者はまだ増えると考えるのが妥当です。こうした状況は2週間前に予測できたはずですが、東京都は第2波に備える対策をまったくとっていなかったことがわかってしまいました。

     

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    「不要不急の外出を控える」よう都民に要請する前に、東京都にはなすべき課題がたくさんあります。

     

    最大の問題は、PCR検査で陽性者を発見しても、宿泊施設や病院に収容できていないことです。7月23日現在の東京都の「検査陽性者の状況」を見ると、入院している人は964人だけです。一方、自宅療養が392人、入院・療養等調整中が717人となっています。つまり、入院している人より多い1000人以上の陽性者がコントロール下に置かれていないのです。これは底の抜けたバケツのような状態で、いくら陽性者を見つけても、二次感染・三次感染が起こってしまいます。

     

    以上の数字は、東京都および各保健所のキャパシティの限界を示しているのではないでしょうか。早急にこの問題に手を入れないと、感染はさらに拡大するおそれがあります。

     

    東京都のような大都市であれば、少なくとも1日10万件程度のPCR検査能力が必要です。これでも、全都民のPCR検査を行うには4か月かかってしまいます。現在は1日1万件にも達していない状況ですから、まだまだ十分といわざるをえません。

     

    医療体制も心配です。東京都は2800病床を要請し、すでに2400病床を確保しているとのことですが、入院者数が964人ということは、保健所のキャパシティのほか、病院側でも受け入れ態勢が整っていないことを意味しているのでしょう。すでに医療体制はひっ迫に近い状態になっていると推測されます。

     

    医療体制で一番問題なのは、東京都がコロナ用の病床を要請すればするほど、それ以外の病気の患者へのサービスが低下するということです。冬になってインフルエンザが大流行し、肺炎患者が急増する事態も考慮しておかなければなりません。さらに院内感染も心配です。本来、コロナ用の病床は一般医療を圧迫しないよう新規に整備し、維持すべきものです。これはwithコロナの時代で最も大事なことです。無症状・軽症者を対象にした宿泊施設も同様です。この考えが東京都にはまったくないようです。

     

    感染症対策の基本は検査と隔離です。東京都が以上の対策を実施し、感染者を大量検査で早期に発見し、たとえ陽性者が発生したとしても、感染の連鎖を即座にストップできる体制をつくらない限り、東京オリンピックの開催は無理でしょう。



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