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ティラノサウルスの成体にも羽毛が?
Was T. rex feathered?

先日、幕張メッセで行われている『恐竜王国2012』に行ってきました。展示のメインは、中国遼寧省で発見された大型の羽毛恐竜ユティランヌスの平面全身骨格標本とその復元模型です。

ユティランヌスはティラノサウルス類の大型恐竜です。今回展示されているのは、3体発見されたうちの、同じ場所で重なるようにして発見された2体で、1体は全長が9m もあります。もう1体は6m で、成体になる前のものとみられています。化石には明らかに羽毛とみられる個所が残っており、復元模型は全身が羽毛におおわれていました。これだけ大型の羽毛恐竜はこれまで発見されていませんでした。

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Brian Choo

このユティランヌスの全身骨格の発見は、徐星らによって『ネイチャー』誌の2012年4月5日号で報告されています。ユティランヌスが生息していた時代は、『恐竜王国2012』の図録では一部で「後期白亜紀」となっていますが、『ネイチャー』誌の論文によれば、この化石は前期白亜紀の地層から発見されており、約1億2500万年前のものとされています。下の図を見ればわかるように、後期白亜紀に栄えたティラノサウルスにいたる、より古い時代のティラノサウルスの仲間です。

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ユティランヌスがすでに羽毛をもっていたことは、これまで考えられていた以上に、大型のティラノサウルス類でも羽毛がポピュラーな存在だったかもしれません。これまで、幼体には羽毛がある可能性が指摘されていたティラノサウルスの成体にどこまで羽毛があったかも、いろいろな説がでてきそうです。最近では、竜脚類の恐竜にまで羽毛が発見されており、恐竜と羽毛の関係については、これからも大きな学問的展開があるにちがいありません。

『恐竜王国2012』の図録はとてもよくできており、恐竜に関する最前線の知識を得るのに役立ちます。私はこの図録で紹介されていた趙闖(チョウ・チン)という若いアーティストに関心をもちました。最近の海外の出版物では、古生物の素晴らしいイラストレーションが掲載されることが多くなってきており、新しい世代のアーティストが登場していることを感じさせます。私が中でもとくに注目していたのは、中国で発見される羽毛恐竜類を描いた作品でした。中国では趙さんのように、古生物の研究をしながら、それらの姿を生き生きと描ける若い世代が育っているようです。

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