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恐竜から鳥類への進化に新しい視点
ティラノサウルスやヴェロキラプトルなどに代表される獣脚類の恐竜というと、高度に進化した捕食者というイメージが強いのですが、最近、アメリカ科学アカデミーの紀要に発表された論文によると、獣脚類コエルロサウルス類の恐竜では、むしろ植物系の食事をしていた恐竜が多かったとのことです。コエルロサウルス類の恐竜にはティラノサウルスやヴェロキラプトルなどのほか、鳥類にきわめて近縁な恐竜、鳥類に直接つながる系統が含まれます。コエルロサウルス類の恐竜の多くは羽毛をもっていたと考えられています。

シカゴにあるフィールド博物館のZanno とMakovicky は、コエルロサウルス類の恐竜について歯や口の形、胃の内容物などを調べ、彼らがどのような食事をしているかを統計的に解析し、コエルロサウルス類が肉食だったというこれまでの説をくつがえす結論に達しました。ティラノサウルスなど肉食恐竜はむしろまれな存在だったとのことです。

この話題は日本でも報道されました。報道された内容は以上のようなものでしたが、論文をよく読んでみると、彼らの研究成果が重要なのは、その先、鳥類への進化との関連にあると思われます。彼らの研究によると、すでに獣脚類の時代にとくに鳥に近縁の恐竜たちは広範に植物食を行い、肉食から植物食への適応を果たしていたというのです。オルニトミムスやオヴィラプトルなどでは、歯を失い、くちばしを発達させていく過程が進んでいますが、これは植物食に適応するために起こったものです。すなわち、コエルロサウルス類の一部が鳥類に進化するに先だって、すでにコエルロサウルス類の間で植物食が主流となり、くちばしを形成したり、首を長くするなどの適応が進んでいたというわけです。

最近では、恐竜か鳥か判別がつかない羽毛恐竜が次々と発見されています。恐竜から鳥類への進化について、また新しい視点がもたらされたといえるでしょう。

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