Hen2-104:南のかに星雲
Hen2-104:Southern Crab Nebula
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したケンタウルス座の惑星状星雲Hen2-104(南のかに星雲)です。
Hen2-104は1960年代に発見されたときは普通の恒星と考えられていましたが、1989年のESOでの観測によって、カニの形をしたガスの広がりが観測され、惑星状星雲であることがわかりました。今回の画像は、ハッブル宇宙望遠鏡打ち上げ29周年を記念して2019年3月に撮影が行われたものです。
ハッブル宇宙望遠鏡の画像から、Hen2-104の微細な構造が分かります。
Hen2-104の中心は赤色巨星と白色矮星の連星系です。2つの星は非常に近接しているので、この画像では見分けることはできません。そこからガスが美しい砂時計の形に広がっています。過去数千年のガスの流れです。その外側にはかつて噴出していたジェットのなごりが見えています。中心に近いところに明るいリングが2つ見えています。これは最近のガスの噴出によってできたものです。
- 2019.04.21 Sunday
- 天文学
- 19:17
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- by Kazuo Terakado