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イルカをめぐる世界の動きをどう考えるか
日本動物園水族館協会(JAZA)が和歌山県太地町からイルカを入手しないことを決定したニュースは、即座に世界中のイルカ保護団体のウェブサイトで取り上げられました。「JAZA の決定はイルカの追い込み漁をなくすための大きな前進」というのが、世界の論調です。下のように、これを”Huge Win”(大いなる勝利)とするサイトさえあります。JAZA は世界に誤ったメッセージを与えてしまいました。

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WAZA からの要請は、「太地町の追い込み漁で捕獲したイルカを日本の水族館が入手しないように」というものであり、日本の水産業としての追い込み漁の禁止を要請しているものではありません。つまり、背景に追い込み漁そのものの問題はあるものの、日本の水族館が追い込み漁で捕獲されたイルカを入手することがWAZA の倫理規定に反していることを主張してきただけなのです。WAZA は原則としてすべての野生生物について、保護すべき状態にある場合を除いて捕獲を認めていませんから、WAZA の要請はある意味、当然です。

しかしながら、JAZA は太地町からのイルカの入手に最後まで固執し、「追い込み漁のどこが残酷なのか」とWAZA と議論することにより、結果として、この問題を追い込み漁そのものの是非へと戦場を広げてしまいました。そのため、世界の反捕鯨団体に付け入るすきを与えてしまったのです。

太地町のイルカ漁をめぐる世界の構図は複雑で、一元的なものの見方は禁物です。シーシェパードの主張とキャロライン・ケネディ駐日大使のツイッターを同次元で論ずべきではありません。シーシェパードのような過激な行動をとる団体は、反イルカ漁や反捕鯨をビジネスにしているといってよいでしょう。彼らが活動を止めることはなく、その活動の背景には何らかの形で大口のスポンサーが存在しています。また、「イルカは知能が高い」と本気で信じて、イルカ漁に反対している団体もあります。動物はみな高い知能をもっており、イルカだけが知能が高いと考えるのは間違いです。これらの人たちと議論をすることは不可能です。

一方、世界の多くの人たちとは、イルカ漁が伝統的な食文化にもとづくものであることを話し合うことは可能であり、むしろ積極的に議論をすべきと私は考えています。多くの場合、相手を説得することはできないでしょう。しかし、自らの意見を主張するだけでなく、相手の価値観にも理解を示し、いつも的確なメッセージを発信していることが、世界を相手にする際には非常に大事なのです。
21世紀の水族館:イルカショーはそろそろ止めるべき
日本動物園水族館協会(JAZA)は、「太地町からのイルカの入手を止めるべき」という世界動物園水族館協会(WAZA)の勧告を受け入れました。これによって、日本の水族館は今後イルカを入手するのが難しくなり、イルカショーができなくなる施設もでてくると思われます。

今回のJAZA の決定に関しては、太地町の追い込み漁が話題になっていますが、この問題とは別に、日本の水族館でのイルカ展示やイルカショー自体について考えてみるべきです。イルカショーは水族館の集客に大きな役割を果たしていますが、21世紀の水族館が目指す方向からすれば、そろそろ止めることを考える時期にきています。

動物園や水族館は、かつては捕獲してきた野生生物をおりや水槽に入れて展示する「レジャー施設」でした。動物は「見世物」だったわけです。しかし1990年代からは、絶滅の危機に瀕した生物の保護や種の保存、さらには生物多様性の保全が動物園や水族館の重要な役割であることが、世界の共通認識になっています。これとともに、展示される動物を野生から捕獲することは行わず、飼育下の動物を繁殖させることが原則になりました。もちろんJAZA も、こうした目標実現のための戦略を進めています。

さらに、動物にストレスや苦痛を与えない「動物福祉」の観点から、彼らが野生で暮らしていた環境にできるだけ近く、十分な広さをもつ場所での飼育や展示が重要視されています。私は以前、ある地方都市の公園で、大型のヒョウがコンテナほどの大きさのおりに入れられて展示されているのをみてショックを受けたことがあります。JAZA に加入している動物園は89とのことですが、全国にはJAZA に加盟していない「動物園」が160以上あり、今でもこうした劣悪な環境で動物を展示している施設もあると指摘されています。

話をイルカに戻すと、太地町から野生のイルカを入手することは、上にのべたような世界の動物園や水族館が守っている原則からして問題があったのです。今回、WAZA は1か月の猶予を与えてJAZA に決断を迫るという最終手段をとりましたが、この問題はすでに何年も前から指摘されていました。「海外の反捕鯨団体からの圧力」に、問題を矮小化させてしまうのは間違っています。

そもそも各水族館が太地町からのイルカを必要とするのはイルカショーのためですが、野生のときにはしない行動をイルカにさせるのは、動物福祉の点から問題です。また、「教育」や「研究」といった水族館の役割とも無縁です。私は個人的には、イルカショーは「イルカは可愛い」「イルカは知能が高い」といった、イルカを特別視する誤った概念を子供たちに与えてしまうと思っています。

日本の動物園や水族館は、一部の大きな施設を除けば、世界の動向から切り離された環境で運営されてきました、しかし、地球環境は野生生物にとってどんどん厳しいものになっており、それにともない世界も動いています。私は反捕鯨団体や動物愛護団体の主張に同調するものではありませんが、今回の件は、動物園や水族館で展示される動物について考えてみる良い機会だと思います。
両生類を大量絶滅させるカエルツボカビ
Bd and global amphibian mass extinction

世界各地のカエルが絶滅の危機に瀕したり、個体数を大幅に減らしたりしています。例えは、コスタリカの森に生息し、「王冠の宝石」とよばれていたオレンジヒキガエルは、1989年に確認されたのを最後に姿を消し、2004年に絶滅種となりました。

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人間による開発や水質汚染、地球温暖化による環境変化などに加え、カエルツボカビ(Batrachochytrium dendrobatidis)とよばれる真菌(カビ)が、絶滅や個体数激減の大きな原因となっています。カエルツボカビは国際自然保護連合(IUCN)によって世界ワースト100 外来種の1つにあげられています。感染したカエルの致死率は90%に達します。

『サイエンス』誌の10月18日号に、このカエルツボカビに関する興味深い論文が載っていました。カエルツボカビは両生類の免疫系をかいくぐって侵入します。アメリカ、ヴァンダーヴィルト大学生物科学部門のLouise Rollins-Smithらは、カエルツボカビが両生類の皮膚に侵入すると、マクロファージや好中球による攻撃は行われるものの、免疫系の主力部隊といえるT細胞やB細胞が活性化されないことがわかりました。これはカエルツボカビがリンパ球の増殖を抑制し、最終的にはアポトーシス(細胞死)を起こさせる物質をもっていることを示しています。

この物質が何かは、まだ突き止められていませんが、Rollins-Smithらはカエルツボカビの細胞壁に存在している物質ではないかと考えています。というのは、この菌の細胞壁ができていない遊走子とよばれる初期の段階では、リンパ球を抑制する働きがないからです。

カエルツボカビは1998年にはじめて報告されました。もともとアフリカツメガエルの中で保持されていた真菌のようです。アフリカツメガエルは1970年代に生物実験用などで輸出されるようになり、それにともない、カエルツビカビも世界各地に広がったと考えられています。カエルツボカビはカエルの皮膚の角質層に寄生し、増殖します。アフリカツメガエルやウシガエルに感染しても症状を起こしませんが、他の多くのカエルでは、感染すると皮膚の細胞が破壊されて皮膚呼吸や浸透圧調節ができなくなり、さらに菌の出す毒素によって免疫力を失い、死んでしまいます。

カエルツボカビはカエルの皮膚に遊走子嚢というものをつくります。この中の遊走子が成熟すると、たくさんの遊走子が放出されます。遊走子は鞭毛をもっており、水中を泳いで、他のカエルに侵入します。遊走子は水中だけでなく、土壌中でも長期間生存が可能で、感染力が強いのが特徴です。

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The world of frogs

日本では2006年に、輸入されたペットのカエルからはじめて感染の報告がありました。感染したカエルを発見した場合、カエルツボカビを環境中に放出しないよう注意が必要です。カエルツボカビはカエルだけでなく、サンショウウオやサラマンダー、アホロートルなどの有尾類にも感染します。

『ナイチャー』誌の2006年1月12日号には、カエルツボカビと地球温暖化の関係についての、コスタリカのオレンジヒキガエル保護研究所らのグループによる論文が載っています。生物には生息に適した気温があり、至適温度とよばれます。カエルツボカビは17〜25度Cで生育し、至適温度は23度Cといわれています。この論文では、カエルが生息していた山岳地帯の気温が温暖化によってカエルツボカビの至適温度へと移行していることが、カエルの大量絶滅の原因としており、気候変動が生物多様性にとって脅威となっていると報告しています。
共進化の秘密:一夜だけ花開く新種のラン
ラン(蘭)は最も成功した植物の仲間の1つに数えられるでしょう。現在、世界で2万種以上のランが知られています。ランの成功は、受粉を媒介する昆虫や菌根をつくる菌類との巧みな共進化の産物です。そこにはまだ私たちが知らない進化の秘密が秘められているにちがいありません。昨年11月に記載されたランの新種 Bulbophyllun nocturnum を知ったとき、私はあらためてそう思いました。

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野生のランが最も多く分布しているのはエクアドルで約3700種。2番目はニューギニア島で、約3000種といわれています。Bulbophyllun nocturnum はそのニューギニアのニューブリテン島から、オランダ、ライデン大学の研究者de Vogel が研究のために持ち帰ったランでした。ライデン大学植物園で栽培していたのですが、つぼみはつくものの、花はいつもしぼんでしまいます。ある夜、このランを自宅に持ち帰ったde Vogel は、このランが夜だけ、しかも一夜だけしか花を咲かせないことを発見しました。

de Vogel は英国王立植物園のShuiteman らとともにリンネ協会のジャーナルに新種を記載する論文を発表しました。この論文によると、de Vogel らは何度も観察しましたが、すべての花が「夜10時ごろになると開き、朝10時ごろになると閉じてしまった」とのことです。

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花が夜しか開かないのですから、受粉を媒介する昆虫も夜行性なのでしょう。しかし、どのような昆虫が受粉を媒介しているのか、なぜ一晩という短い期間に花が開くだけでいいのか、どのようなメカニズムによって昆虫は花に引きつけられるのかといったことに関してはよくわかっていません。熱帯雨林の奥地に咲く花であり、現地での観察が非常に困難だからです。

論文でも触れられていますが、熱帯の夜に花開くランが、11月のライデンという高緯度の冬の時期にも、正確に花を開かせる時刻を知っていた仕組みもなぞのままです。

Bulbophyllun nocturnum について、Shuiteman は以下のように語っています。「これは今でも驚くべき発見があるという好例である。しかし、熱帯の原始林から新しい種を見つけるという仕事は、時間とのたたかいでもある。そうした森林はどんどん消えつつあるのだから」。
アマゾン地域で多数の新種発見
アマゾンで10年間(1999〜2009年)にわたって行われた生物調査の報告書がWWW インターナショナルから発表されています。”AMAZON ALIVE!” と題されたこの報告書によると、この期間に1200種以上の植物と脊椎動物の新種が発見されました。この数は、同じ期間にボルネオ、コンゴ、東ヒマラヤなど生物多様性に富む地球上の他の地域で発見された新種の数の合計を上回るものだそうです。

発見された種は、植物が637種、魚類が257種、両生類が216種、爬虫類が55種、鳥類が16種、哺乳類が39種となっています。この他、数千種類の無脊椎動物も発見されています。

下の写真の左は、きわめて美しい色彩をもったカエル Ranitomeya amazonica 、右はモウセンゴケの仲間 Drosera amazonica です。

左:Lars K/WWF 右:Andreas Fleischmann/WWF

報告書によると、新たに発見された多くの種はアマゾン地域の固有種ないし非常に稀な種であり、この地域の生態系保全の必要性を強く示唆するものです。アマゾンは地球最大の熱帯雨林地帯で、これまで記載された生物種の1割がここに生息しているといわれています。過去50年間にその17%が失われました。現在の面積は約670万平方km です。

アマゾンの森林破壊の主な要因は、食肉、大豆、バイオ燃料のための森林伐採、持続的成長を考えない開発計画などです。今後は地球温暖化にともなう気候変動も大きな脅威になる可能性があります。
ネモフィラの丘
茨城県の阿字ケ浦海岸は、私が子供のころ、夏になると毎年のように訪れていた場所です。海岸のずっと北を見ると、そこには太平洋の波がはげしく打ちつける黒い桟橋があり、私はいつも、その向こうには何があるのだろうと思っていたものでした。

その向こう側は、かつては旧日本陸軍の水戸飛行場であり、戦後はアメリカ軍の対地射爆撃場として利用されていました。しかし、今は、国営ひたち海浜公園となり、海をのぞむみはらしの丘は、450万本のネモフィラによって一面が青く染められています。

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ネモフィラはハゼリソウ科の1年草で、みはらしの丘に植えられているのは淡い青の花をつけるインシグニスブルーです。

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土地の古い人に聞けば、ここに飛行場があったことや、長い間、一般人が立ち入ることができない場所であったことを教えてくれますが、ほとんどの来園者はそのようなことに気づかないほど、ここには穏やかな風景がひろがっています。しかし、同公園の歴史をみてみると、この場所が日本に返還されてから、公園が開園し、次第に施設が拡張されて今の姿になるまでにはずいぶん時間がかかったようです。

戦争の記憶が残る土地を、美しい花が咲く公園にするためには関係者の多くの努力があったことでしょう。射爆の標的となっていたまさにその場所には建設発生土が盛られて、みはらしの丘がつくられました。その一番高い場所には、平和への願いをこめたみはらしの鐘が立っています。
冬の貴婦人
池袋のサンシャイン60で、「クリスマスローズの世界展」を見てきました。花の少ない冬季に美しい姿を見せてくれるところから「冬の貴婦人」ともよばれるクリスマスローズには、日本にも多くの愛好家がいます。花弁に見えるのは実はがく片なのだそうで、本来の花弁は退化し、中央部分に小さな蜜腺となって集まっています。

クリスマスローズの色や模様、形は多彩ですが、現在も新しい品種が開発されています。会場には、クリスマスローズの育種で有名なイギリスのアシュウッド・ナーセリーのコーナーがありました。ここに展示されていたレッドネオンという品種は、さすがに素晴らしいものでした。

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クリスマスローズはキンポウゲ科の花で、その原種は20種。バルカン半島を中心に広くヨーロッパに自生しているそうです。会場にはその原種がいくつか展示されていました。左から、アトロルーベンス、オドルス、ニゲル、プルプラスケンスです。

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形や色は素朴ですが、こうした原種を交配していくと、華やかな品種が生まれてくるのですから、あらためて遺伝子の不思議さを感じないわけにはいきません。
危機に瀕する霊長類
『Primates in Peril:The World’s 25 Most Endangered Primates(危機に瀕する霊長類:世界の最も危機に瀕する霊長類トップ25)』の2008−2010年版が発表されたというプレスリリースが、コンサベーション・インターナショナル・ジャパンから送られてきました。

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この報告書の中では、マダガスカルの5 種、アフリカの6 種、アジアの11 種、中南米の3 種が、世界で最も危機に瀕している霊長類として上げられています。特に危機の度合いが高いのは、ベトナム北東部のトンキン湾に浮かぶ島にのみ生息するゴールデン・ヘデッド・ラングールで、個体数はわずか60から70頭しか残っていないとのことです。また、マダガスカルのスポーティブ・レムールは100 頭以下、ベトナム北東部に生息するイースタン・ブラック・クレステッド・ギボンは、110 頭しか残っていません。

世界には634 種の霊長類がいるそうですが、そのうち半分近い種がIUCN(国際自然保護連合)のレッドリストに絶滅危惧種としてリストアップされています。危機の原因となっているのは、熱帯林の燃焼や伐採による生息地の破壊、ブッシュミート(野生生物を食料とする狩猟)、違法な野生生物取引です。

この報告書は、IUCN 種の保存委員会(SSC)、国際霊長類学会(IPS)、コンサベーション・インターナショナル(CI)の協力により作成されました。
神の庭に咲く花々
WWF(世界自然保護基金)が1998年から2008年の10年間をかけて行った東ヒマラヤ地域の調査レポートが、さきごろ発表されました。調査されたのはネパール、ブータン、中国(チベット自治区)、インド北部にまたがる広大な地域で、レポートのタイトルに ”Where Worlds Collide” とあるように、いくつものことなる生態系が境を接する生物多様性の宝庫です。もちろん、この “Collide” には、ヒマラヤ山脈がインド亜大陸とユーラシア大陸の衝突によって形成されたという意味もこめられています。

レポートによると、今回の調査で353の新種の生物が発見されました。その中には、よく発達した後肢の幕を使って空を飛ぶことのできる珍しいカエルもおり、報道ではこの空飛ぶカエルがクローズアップされていましたが、私は242種の新種の植物の中に含まれていた美しい花々に興味をひかれました。

Impatiens namchabarwensis はチベットで発見されたホウセンカの仲間です。人跡未踏の地を100kmも奥に入ったことにある深い峡谷で発見されました。ウルトラマリンの花弁をもつこの花は1年中咲いており、気温と湿度によって色が変わります。寒いときは青色ですが、気温が上昇すると紫色に変わるとのことです。学名はこの花が見つかった峡谷の名からつけられました。Meconopsis tibetica はチベットで発見されたケシの仲間です。深紅の花弁の中心には黄色いおしべがリング状にならんでいます。

WWF東ヒマラヤ調査
左:Impatiens namchabarwensis(Elayne Takemoto/WWF Nepal)、真中:花弁が紫色になったImpatiens namchabarwensis(Elayne Takemoto/WWF Nepal)、右:Meconopsis tibetica(Margaret Thorne/WWF Nepal)

インドのシッキム州ではランの仲間が発見されました。シッキムは「インドラ(ヒンドゥーの神)の庭」という意味の地名でもよばれるそうですが、Coelogyne pantlingiiCalanthe yuksomnensis は神の場所にふさわしい純白のランです。Liparis dongchenii は黄色のランで、1本の枝に多くの花をつけています。

WWF
左:Coelogyne pantlingii(Sudhizong Lucksom/WWF Nepal)、真中:Calanthe yuksomnensis(Sudhizong Lucksom/WWF Nepal)、右:Liparis dongchenii(Sudhizong Lucksom/WWF Nepal)

東ヒマラヤに限らず、まだ私たちが知らない花が咲いている場所はたくさんあるはずです。しかし、その場所の自然が失われれば、それらの花は私たちが一度も見ることのないうちに、地上から姿を消してしまいます。

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