火星ローバー、オポチュニティ、応答せず

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    Science Team Continues to Listen for Opportunity

     

    火星で発生した大規模な砂嵐のため、火星ローバー、オポチュニティとの交信は610日を最後に途絶えたままになっています。

     

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    オポチュニティは2004年に火星に着陸し、以後、火星の探査活動を続けてきました。火星表面での累積走行距離は45.16kmに達しています。

     

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    前にも書いたように、5月に火星で発生した砂嵐は、6月には火星全表面を覆ってしまいました。このため太陽光が遮断されて火星表面は暗くなり、オポチニティの太陽電池は発電ができなくなりました。オポチニティは現在、電源喪失状態にあると考えられています。オポチュニティの運用チームはディープ・スペース・ネットワークのアンテナを使ってオポチュニティからの信号を常時ウォッチしており、地球からも週に3度、オポチュニティのシステムを起動させるコマンドを送っていますが、反応はありません。

     

    オポチュニティは現在、直径約22kmのエンデヴァー・クレーターの西の縁にあるパーサヴィアランス谷を下る途中で停止しています。下の画像の赤丸の箇所です。

     

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    オポチュニティは昨年7月にこの地点に到達し、以後、この谷の調査を行ってきました。下はオポチュニティによるパノラマ写真で、手前がパーサヴィアランス谷、中央の奥がエンデヴァー・クレーターの底になります。

     

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    パーサヴィアランス谷はエンデヴァー・クレーターの縁からクレーターの底につづく谷で、ここには斜面に沿って何かが流れた痕跡がみられます。それが水なのか、氷なのか、あるいは土砂の流れなのか、風の吹いた跡なのかは分かっていません。そのため、オポチニティは谷を下りながら、それを調べようとしているのです。今年の4月に、オポチュニティは谷への降下を開始しました。ところが、それからほどなくして砂嵐に襲われたわけです。

     

    砂嵐はすでにピークを終えており、空は次第に明るくなる兆候が見られるとのことですが、まだ十分な発電ができるほどではないようです。


    火星全球をおおう大規模な砂嵐

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      Dust Storm on the Red Planet

       

      5月末に発生した火星の大砂嵐は6月には全球をおおってしまいました。このような大規模な砂嵐は火星では68年(34火星年)に1回発生しています。おそらく8月まで、このような状態がつづくとみられます。

       

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      現在、火星表面ではNASAのオポチュニティとキュリオシティが活動しています。オポチュニテイは太陽電池で発電してエネルギーを得ていますが、火星の空は細かい砂におおわれ、表面は暗くなっています。そのため、オポチュニティは発電ができず、すべての活動を停止しています。9月になって砂嵐が収まってくれば、発電が可能になりますが、太陽電池板の上に細かい砂が降り積もり、発電効率がかなり落ちてしまう心配があります。

       

      一方、キュリオシティは電源に原子力電池を用いているので、活動に支障をきたすことはありません。土壌のサンプル調査のほか、砂嵐自体の科学観測も行っています。下の画像は615日に撮影したキュリオシティの「自撮り」写真です。

       

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      火星周回軌道上ではNASAMRO、マーズ・オデッセイ、MAVENが砂嵐を観測しています。火星の砂嵐をこれだけの数の探査機が表面と軌道上から同時観測するのは初めてのことです。大規模な砂嵐の原因はまだ分かっていませんが、今回の観測によって貴重な知見が得られる可能性があります。


      キュリオシティが火星で複雑な有機物を発見

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        Curiosity Finds Ancient Organic Materials

         

        NASAは火星ローバー、キュリオシティが採取した岩石サンプルから何種類もの複雑な有機物を発見したと発表しました。

         

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        キュリオシティは着陸したゲール・クレーター内を移動しながら調査を続けています。火星には太古、豊富な水が存在しました。ゲール・クレーターも35億年ほど前には湖だったと考えられています。今回、有機物が発見されたと発表された岩石はこの時代の泥岩です。火星に原始的な生命が存在していたかもしれないと考えられている時代の泥岩から有機物が発見されたわけです。

         

        キュリオシティはドリルで岩石に深さ5cmほどの穴を明けてサンプルう採取し、SAMという装置で加熱し、出てきたガスの質量分析をしました。『サイエンス』誌に掲載された論文によると、チオフェン、2-メチルチオフェン、3-メチルチオフェン、メタンチオール、ジメチルスルフィド、ベンゾチオフェンなどが検出されました。ただし、これらの有機物が生命起源であるのか、それとも自然起源であるのかは、今回の調査では結論がでません。

         

        今回の発見により、非常に古い時代につくられた有機物が火星表面近くに分布している可能性が示唆されます。ただし、火星の表面は宇宙放射線や紫外線などの照射にさらされており、有機物は分解したり、変質してしまいます。照射の影響のない深い箇所からサンプルを採取すれば、火星の生命に関するより具体的な情報が得られて可能性があり、将来の火星探査に期待がかけられます。



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