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小惑星ベヌーが地球に衝突?
Asteroid Bennu could hit the Earth?

小惑星ベヌーが地球に衝突するというニュースがネット上で流れているようです。ベヌーはNASA が9月8日に打ち上げる小惑星探査機「オシリス・レックス」の目的地です。

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ベヌーは地球に接近する軌道をもつアポロ群の小惑星で、NASA のリストでは2175年から2199年の間に地球に衝突する可能性がある小惑星とされています。もちろんその可能性は非常に低く、確率は3万7000分の1です。

ベヌーは2135年に地球と月の軌道の間を通ると予想されています。ネットに流れている話によると、この際、ベヌーの軌道が変更されて、将来地球に衝突する軌道に入るとされています。この説の根拠として、オシリス・レックスのPI(主任研究者)であるアリゾナ大学月惑星研究所のダンテ・ローレッタさんのコメントが言及されていますが、「2135年の接近の際にベヌーの軌道がどう変わるかわからない」という主旨の発言が曲解されて広まっているようです。

小惑星が地球に衝突するという話は、ネット上でくり返し登場しますが、少なくとも現時点で、地球に深刻な事態を生じさせることが間違いないとされる天体はありません。それよりは「はやぶさ2」やオシリス・レックスの小惑星探査の成果に期待しましょう。
NASA長官、「きぼう」について語る
Kibo:Our Shared Destiny Will Be Written by Us, Not for Us

NASA のチャールズ・ボールデン長官が、自身のブログで先日の日本訪問について書いています。

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このブログでボールデン長官は、日本政府の高官と宇宙探査に関して話し合い、JAXA を訪問したと述べ、「NASA とJAXA の関係は、世界で最も緊密で広範囲にわたり、かつ最も長く続いている2国間協力の1つ」であるとしています。そのシンボルといえるのが、国際宇宙ステーション(ISS)計画における両国のパートナーシップです。

ボールデン長官はISS の日本実験棟の名前である「きぼう」(Hope)という言葉は、現在ISS で行われている研究や協力関係を非常によく説明していると書いています。そして、オバマ大統領の以下の言葉を引用しています。

「希望とは、誰かがつくってくれるものではなく、私たちによってつくられるものである。世界が今のままでいいと甘んじることのない、世界をあるべき姿につくり変える勇気をもった人たちによって」。

これは、ボールデン長官が筑波宇宙センターの「きぼう」運用管制室の前で私たちに語った言葉でもあります。その際には、この言葉の前段にあたる部分も含まれていました。

「希望とはただ楽観的になることではない。やらなければいけないたくさんの仕事や行く手に立ちふさがるものを無視することでもない。希望とは私たちの内にあり、それを追求し、それのためにはたらく勇気をもてば、より良いことが待っていると語りかけている」。

ISS とはまさに、人類が希望をもって未来に挑戦している場所であるといえます。
NASA長官が筑波宇宙センターを訪問
NASA Administrator Charles Bolden visits Tsukuba Space Center

8月5日、NASA のチャールズ・ボールデン長官がJAXA の筑波宇宙センターを訪問しました。

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ボールデン長官はちょうど改修が終わったばかりの「きぼう」日本実験棟の運用管制室(MCR:ミッション・コントロール・ルーム)を視察しました。「きぼう」日本実験棟の運用は、この部屋で行われます。大型のスクリーンには、国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在中の大西卓哉宇宙飛行士からのメッセージも流されました。

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ボールデン長官は、「きぼう」での実験について、宇宙ばかりでなく地上の生活にも役立つ成果をあげつつあることを強調しました。また、ISSでの活動は、日本にとって将来の宇宙探査活動の礎になるとも語りました。

同長官は日本とアメリカの50年間以上におよぶ長い同盟関係にもふれ、宇宙に分野において、今後も日本がアジアのリーダーであることを希望すると語りました。
『シン・ゴジラ』:エヴァのいない東京
Shin Godzilla:Hideaki Anno’s new movie

『シン・ゴジラ』を観てきました。ゴジラ・シリーズの第一作『ゴジラ』(1954年)以降、最も見ごたえのあるゴジラ映画といえるでしょう。TV版『新世紀エヴァンゲリオン』第25話と最終話の、あの痛々しい最終2話から劇場版『Air/まごころを、君に』にたどりつき、さらに21世紀になって新劇場版もようやく『Q』までを完成させた庵野秀明監督がどんなゴジラ映画をつくってくれるのか、楽しみにしていましたが、期待は裏切られませんでした。ネタバレになるので、あまり書きませんが、「ヤシマ作戦」の311バージョンでゴジラの活動を停止させるところも納得です。

今回の作品はゴジラ第一作に原点回帰し、ゴジラがはじめて襲来する東京を描いています。同時にそれは、セカンドインパクトがなかった、使徒もエヴァもいない東京でもあります。過去を引きずらないこのスタンスが、『シン・ゴジラ』の魅力であり、1954年の『ゴジラ』をほうふつとさせる場面がでてきても、素直に楽しむことができました。私は『ゴジラ』が公開された時、親に連れられて劇場で観ましたが、火の海を背景にゴジラの姿がシルエットで浮かびあがるシーンが忘れられませんでした。うれしいことに『シン・ゴジラ』でも同じシーンが登場します。

ただし、今回のゴジラのデザインにはあまり納得できていません。CG で制作するにもかかわらず着ぐるみに似せたデザインにしたのは賛成ですが、尻尾の、特に付け根のサイズは異常です。これではゴジラの重心の位置は脚の真上ではなく、尻尾にきてしまいます。つまり、ゴジラは全体重を両脚で支えることはできず、二足歩行も、尻尾を自由に動かすこともできないのではないかと思われます。

『シン・ゴジラ』には、2011年3月11日の東日本大震災と福島原子力発電所事故が色濃く影を落としています。ある人はこの作品のゴジラを、原発事故のメタファーとしてとらえるかもしれません。しかし、ゴジラが破壊した街のシーンには、911同時多発テロで崩壊したニューヨークの世界貿易センタービルの瓦礫をモチーフにしたシーンが挿入されていました。現代の社会を破壊するのが地震や原発事故だけでないことがさりげなく示されています。

ゴジラ映画にとって、社会背景は味付けでしかありません。ゴジラは人知を超えた荒ぶる神であり、ゴジラに何らかのメッセージを求めるのは間違っています。難しいことは考えず、スクリーンで暴れまわるゴジラを楽しむのが、ゴジラ映画の正しい鑑賞法だと私は思っています。

とはいえ、この『シン・ゴジラ』で、官邸や各省庁から集められたゴジラ対策チームが未曾有の危機に立ち向かう姿を観ていると、「東日本大震災が起こった時に民主党が政権を取っておらず、その代わりに彼らがいてくれたら…」と考えてしまうのは、私だけではないでしょう。
NASA の月資源調査ミッション:着陸機を台湾が担当
Taiwan to make lunar lander for NASA’s Resource Prospector

NASA は2020年代初めに、月の資源調査のための探査機「リソース・プロスペクター」を打ち上げる予定です。この探査機は、着陸機とローバーからなります。月の極地域に着陸後、ローバーに搭載した掘削機で表面を掘り、酸素、水素、水などの存在を調べます。

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NASA はこのミッションを国際協力で行うこととしており、JAXA は着陸機を日本が担当する可能性についてNASA と協議を続けてきました。しかし、7月19日、NASA は日本ではなく、台湾と組むと発表しました。とても残念なニュースです。

最近、月の資源利用が注目されるようになってきました。特に水に関しては、月面に人間が長期滞在するようになると、生活のための水や宇宙船の燃料などを月面で調達する必要がでてくると考えられています。LCROSS やLRO などのアメリカの探査機によって、月の表面、特に極地域には水が存在する可能性が高まっています。リソース・プロスペクターは、こうした月の資源利用に向けた探査計画の第1弾といえるミッションです。

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着陸機を担当するのは台湾の中山科学研究院です。2018年末までにNASA に納入する必要があるとされています。同研究院にとって大きなチャレンジですが、今回のニュースは、日本や中国、インドだけでなく、アジアの他の国々や地域も月探査の技術をもちはじめていることを示しています。また、月の資源利用が現実の課題となっています。世界の宇宙開発は、めまぐるしく動いているといえるでしょう。

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